地方消費税はなぜ「1%」と「1.2%」に分かれているのか
現在の地方消費税率は2.2%ですが、法律上は「従来分」と「税率引上げ分」の二つに区分されています。
その理由を理解するには、地方消費税の歴史を振り返る必要があります。
消費税が導入されたのは平成元年(1989年)ですが、この時点では地方消費税という制度は存在していませんでした。地方消費税が創設されたのは平成9年(1997年)4月で、税率換算では1%でした。この1%が現在も「従来分」と呼ばれています。
その後、消費税率の引き上げに伴い地方消費税も拡充され、現在は2.2%となりました。このうち、創設当初からの1%を除いた残り1.2%が「税率引上げ分」です。
地方消費税がこのように区分されている理由は、それぞれ使途が異なるためです。
「従来分」の1%は、都道府県や市町村が幅広い行政サービスに活用できる一般財源です。
一方、「税率引上げ分」の1.2%は、年金、医療、介護、少子化対策という「社会保障4経費」の財源として充てることが法律で定められています。
つまり、地方消費税は単なる地方税ではなく、地方自治体が社会保障サービスを維持するための重要な財源でもあるのです。
このため、食料品の消費税率引き下げによって地方消費税収が減少すれば、地方自治体は税収減だけでなく、社会保障財源の確保という課題にも直面することになります。
