「お母さん、もう無理…私が壊れちゃう」<年収700万円・49歳>エリート独身娘、<年金15万円・80歳>母の「暴言」と「勘ぐり」に耐えかね…実家を飛び出した結果

「お母さん、もう無理…私が壊れちゃう」<年収700万円・49歳>エリート独身娘、<年金15万円・80歳>母の「暴言」と「勘ぐり」に耐えかね…実家を飛び出した結果
(※写真はイメージです/PIXTA)

親の介護や見守りをめぐって、「同居して支えるしかない」と抱え込む人は少なくありません。厚生労働省『令和7年 国民生活基礎調査』によると、要介護者等のいる世帯では「単独世帯(33.2%)」の増加傾向が続く一方、同居する主な介護者は「配偶者(22.5%)」に次いで「子」が18.2%を占めています。また、要介護となった主な要因は「認知症(23.6%)」が最も多く、介護の長期化や深化に伴い、仕事・家系・心身への負担が重くのしかかります。家族共倒れの限界を迎える前に、一歩引いた「暮らし方」を見直す必要があるかもしれません。※個人の特定を避けるため、登場人物等の情報は一部変更しています。

「同居解消」は親不孝ではない。共倒れを防ぐためには?

翌週、Bさんは実家から車で15分ほど離れた場所に、1LDKの賃貸マンションを借りました。強行突破で実家を出て、別居生活をスタートさせたのです。

 

最初は猛烈な罪悪感に襲われました。「近所から冷たい娘だと思われるのではないか」「一人で住ませて何かあったらどうしよう」。夜、一人で過ごす部屋で涙を流すこともありました。

 

しかし、Bさんはただ放置したわけではありません。地域包括支援センターに相談し、区分変更申請を行って「要介護1」の認定を受けました。そして、適切な母のケア体制を構築していったのです。

 

・週2回のデイサービス導入(他者との交流で母の孤立感を軽減)

・見守りカメラとスマートロックの設置(遠隔から安全を確認)

・訪問介護・宅配弁当の利用(Bさんの家事負担を大幅カット)

 

これらは合計しても月3万5000円程度におさまり、新居の家賃も地方であることもあり、安く抑えられました。距離を置き、「やるべきことはやった」という思いから、Bさんは仕事に集中できるようになり、睡眠時間も確保できるようになりました。

 

別居から半年、現在、Bさんは毎週日曜日の午後だけ、実家を訪れる生活を送っています。

 

最初は不満を漏らしていた母も、デイサービスで友人ができたことで表情が柔らかくなり、Bさんが訪れると「いつもありがとうね」と笑顔で迎え入れてくれるようになりました。

 

「同居していたときは、母の顔を見るだけで胃がキリキリしていました。でも、距離を置いたことで、ようやく『優しく接することができる娘』に戻れた気がします」

 

内閣府『令和7年版 高齢社会白書』によると、かつて昭和55年には高齢者のいる世帯の過半数(50.1%)を占めていた「三世代同居」は、令和5年にはわずか7.0%と激減しました。代わって主流となったのが、高齢者の「単独世帯(31.7%)」や「夫婦のみの世帯(32.0%)」です。

 

65歳以上の一人暮らしの割合も年々増え続けており、もはや「親が老いたら同居して支える」というスタイルは、社会のマイノリティになりつつあります。

 

高齢者の暮らし方が一人暮らしや夫婦のみへと変化するなかで、親子の支え合い方も「同居して面倒を見る」一択から、「別居しながら見守りサービスや介護保険を活用して遠隔で支える」という柔軟で多様な形へシフトしているのです。

 

親を大切に想うからこそ、「同居一択」という固定観念に縛られず、共倒れリスクを回避することが重要です。時には「適切な距離をとる」ことが、互いの人生と関係性を守るための、「誠実さ」なのかもしれません。

 

 

 

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