「お母さんは一人じゃ無理」エリート娘が決意した同居
「お母さん、最近なんだか夜になると不安になっちゃうの……」
受話器の向こうの寂しそうな母(80歳)の声を聞き、都内の大手IT企業で課長を務めるBさん(49歳・独身)は「正直、胸を締め付けられた」と語ります。
Bさんの年収は約700万円。仕事は多忙を極めていましたが、手取り収入も一人で暮らすには十分で、将来のための貯蓄や資産運用も着実におこなっていました。「自立した大人」として満足のいく人生を送っていたBさんにとって、唯一の気がかりが地方の田舎で一人暮らしをする母の存在だったのです。
「私くらいの年齢になると、『一緒に老いて、最期を迎える人を見つけたい』なんて理由で婚活を始める知人なんかもいましたが、私はそれは気にしていなかった。ただ、なんとなくぼんやり、母のことだけが気がかりだった」
Bさんのお母さんの年金は月に約15万円。持ち家もあり、生活に困窮しているわけではありません。しかし、80歳を超えて持病の通院が増え、徐々に脚力や判断力が衰えていくなかで、「何かあったらどうしよう」という不安を抱くようになったようです。
「私が実家に戻れば、家賃も浮くし、お母さんも安心できるはず」
自分のキャリアと母の安心。それが両立できると信じて、Bさんは長年住み慣れた都心のマンションを引き払い、実家での同居をスタートさせました。
