税務調査で指摘されやすい“怪しい交際費”の特徴
税務調査において、特に指摘を受けやすい交際費の処理があります。
1.プライベートな支出
休日に家族や友人と行った食事代や旅行代、趣味のゴルフ代などを会社の交際費に計上する行為は、事業関連性が認められず確実に否認の対象となります。
2.他の勘定科目と混ざった計上
たとえば、会社の社員旅行に取引先を招待した場合、その取引先の分の費用は交際費として処理しなければなりません。しかし、計算の手間を省くために全額を福利厚生費にまとめて計上してしまうと、税務調査でその部分が交際費として再認定されます。その結果、交際費が800万円の枠を超過していれば、損金不算入のルールに抵触することになります。
3.帳簿や証拠書類への記載不備
飲食費のレシートに同席者の情報がなければ、事業関連性を証明できません。また、お中元や商品券などの贈答品を購入した場合、経営者自身が私的に使用したり換金したりしているのではないかという疑いを持たれやすくなります。
これを防ぐためには、領収書の保存に加え「いつ、誰に、いくら分の金券や品物を渡したか」が一目でわかる「贈答品リスト」を必ず作成し、説明責任を果たせる状態にしておくようにしましょう。
交際費の「適正管理」でリスクを抑える
交際費は事業活動において不可欠な支出である一方で、税務当局から最も厳しい目でみられる項目です。しかし、決められたルールのなかで適切な勘定科目に振り分けることで、合法的に税負担を軽減することが可能です。
日頃から客観的な証拠を残す運用を徹底することで、重加算税などの致命的なリスクを回避し、安全な経営基盤を構築していきましょう。
黒瀧 泰介
税理士法人グランサーズ共同代表/公認会計士・税理士
