AIが検知する「狙われやすい会社」の3つの特徴
AIは感情を持たず、事実としての数字のズレや異常性を検知します。調査対象としてリストアップされるのは、主に以下の3つの観点から“異常値”が確認された企業です。
1.同業他社に比べ“異常”な数値がある
AIは数万社に及ぶ膨大なデータから精緻な平均値を算出します。同規模・同業種の平均と比較して、交際費の割合が極端に高い、あるいは粗利率が著しく低いといったデータは、異常値として即座に検知されます。
「自社は特殊な事情がある」という言い訳はAIには通用せず、異常値の存在そのものが調査を誘発する原因となります。
2.時系列で見たときに不自然な増減がある
特に「増収減益(売上が伸びているのに利益が減っている)」のパターンは、節税目的で意図的な利益の圧縮や不正な経費計上をしているのではないかと疑われやすいです。たとえば、期末月に突発的に多額の広告費が計上されていたり、役員借入金・貸付金の残高が不自然に変動したりする動きは、時系列でみて不自然であるとして監視されやすいです。
3.取引先のデータと矛盾している
また、取引先情報との照合による矛盾の検知も行われます。これは「反面調査」のデジタル版ともいえるでしょう。
インボイス制度の導入により、企業間の取引は急速にデジタル化されつつあります。たとえば、取引先のA社が自社に対して「100万円払った」と経費申告しているにもかかわらず、自社がA社に対し「100万円もらった」と売上計上がない場合、両社のデータをAIで照合することで、売上除外の疑いがより簡単に発覚することになります。
自社の帳簿だけを完璧に整えても、取引先のデータから足がつく可能性が高いです。
