贅沢していないのに「お金が貯まらない」
聡子さん(52歳)は夫・敏郎さん(54歳)との2人暮らし。敏郎さんはメーカー勤務の会社員で、聡子さん自身もパートとして働いており、世帯の手取り収入は月40万円ほど。住宅ローンは月11万円払っていますが、長男28歳と長女25歳は独立しており、教育費の負担も終わっていました。
一見すると、老後資金をそれなりに準備できそうな環境です。ところが現実は違いました。
「毎月、なんでこんなにお金が残らないのか……自分でもわかっていなかったんですよね」
3年前、預金残高は300万円にも届いていませんでした。外食は月に数回程度。ブランド品も買わない。特別贅沢していないのに、お金が残らないのです。
家計簿をつけたこともありませんでしたが、「いま思えば理由は明白だった」と聡子さん。
ドラッグストアで買う日用品、100円ショップの商品に収納グッズ。さらに、セール品、食べきれない食料品、キッチンには大小合わせて10個以上の鍋やフライパン。夫婦2人しかいないのにマグカップは20個近くあり、クローゼットには何年も着ていない服が山積み。納戸には、使わなくなった健康器具や古い家電が何年も置かれたままでした。
「安かったから」「いつか使うかもしれない」――そんな理由で買った物が溢れかえっていたのです。
そんな聡子さんを変えたのが、SNSで観たミニマリストの動画でした。真っ白な床に、余計な家具のない部屋。そして、少ない持ち物で快適に暮らす人々。
「こういう生活なら、時間もお金も無駄にしなくて済むのかもしれない」
聡子さんは、「どう考えてもいらないもの」から片付けていくことを決意しました。

