あまりに有名な信長と秀吉のエピソードに学ぶ
挑戦を成功させる5つの見極め力のなかでも特に重要なのが人の見極め力です。自分が取り組もうとしていることの成否の鍵を握るのは誰か、応援団になってくれるのは誰で、抵抗勢力となるのは誰か、ライバルはいるのか、といったことを見極め、それぞれにどう対処するのか、相手に合わせて戦略を練るということです。
その準備があれば挑戦を成功に導くことができます。人の見極め力とは例えばこういうことです。
戦国時代、尾張出身の豊臣秀吉がまだ木下藤吉郎という名で、同じ国の織田信長に最下級の奉公人として仕えていたとき、主君の草履を体で温めたうえで足元に差し出し、自らの存在を信長に強く印象づけた話があります。
信長が外に出ようと「草履をもて」と命じると、草履取りであった藤吉郎はすぐに足元にそろえたのですが、信長はそこに足を置いた瞬間、怒りをあらわにします。それは草履が温かかったからです。信長は草履取りが尻に敷いて寒さをしのいでいたに違いないと考えたのです。
藤吉郎は平身低頭しながら「めっそうもないこと。冷たい草履はお体に障ると思い懐で温めておりました」と事情を話すと、信長は証拠を見せろと詰め寄ります。そこで藤吉郎は服をはだけ、土で汚れ鼻緒の跡の残った体を示した、というエピソードです。
策を講じなければ信長に近づくチャンスはない
ここには、のちに織田家筆頭の武将へと出世する秀吉が、その階段を上っていくために、いかに巧みに信長との人間関係を構築していったのかが示されています。それが藤吉郎の申し開きのとおり、単なる主君への気遣いが生んだ偶然とみるのは、あまりにもナイーブな解釈です。策を講じなければ信長に近づくチャンスなど絶対にないことは、誰の目にも明らかなのです。
注目のセミナー情報
【資産運用】4月12日(土)開催
毎年8%以上の値上がり実績と実物資産の安心感
「アーガイル産ピンクダイヤモンド投資」の魅力
【資産運用】4月16日(水)開催
富裕層のための資産戦略・完全版!
「相続」「介護」対策まで徹底網羅
生涯キャッシュフローを最大化する方法