本格的な「起業」ではないので、小さく始める
サラリーマンをやっているだけではお金持ちにはなれません。これは過去のコラムで繰り返しお伝えしてきました。個人(サラリーマン)は節税の恩恵を受けられないため、法人になることがお金持ちの近道です。具体的には、自分ではなく妻を社長に据えてプライベートカンパニーを作り、副収入を得つつ節税メリットを享受するという方法です。
しかし、副収入を得るために具体的にどんな副業に取り組めばいいのでしょうか? 個人で始めるビジネスですから、現実的に考えて小さな金額で取り組めるような副業でないと話になりません。
知人や親戚縁者、あるいは投資家などからお金を集められるのであればもちろんかまいませんが、そこまでいってしまうと副業や家業ではなく、本格的な「起業」になります。
あくまでも、妻に担ってもらう副業で、妻に経済的に自由になってもらうということが基本的なコンセプトですから、まずは小さな金額から始められるものを選びましょう。
たとえば、個人に人気のネットフリマやネットオークションなどは、どれも少額から始められるものばかりです。
ただ、私たちが最初に取り組んだ副業は大家業でしたので、今回は大家業に当てはめながら説明したいと思います。あなたがイメージしている副業が大家業でない場合でも、なにか参考になる部分、学びになる部分がきっとあるはずです。自分に当てはめて考えてみてください。
銀行が融資してくれる個人事業は大家業だけ
大家業は、素人にとっても安心して取り組める仕事です。裏を返すと、事業資金を融資する銀行の立場から見ても、大家業は安心してお金を貸せるビジネスモデルになります。
大家業のビジネスモデルは「家を買って貸すだけ」なので、極めてシンプルです。キャッシュフロー中心の事業計画もわかりやすく、もっとも安全かつ安定したビジネスに位置づけられます。だからこそ、石橋を叩けるだけ叩きまくった末に、けっしてその橋を渡ることのない銀行でさえ、素人に対してアパートローンを貸したがるのです。
しかも、サラリーマンという安定した収入源を持つ夫が保証人になるだけで、一番有利な条件で借入ができるようになります。反対に、それ以外の新規の個人事業に対して、一般的な民間銀行は原則としてお金を貸しません。少なくとも、私がたずさわった数千件の融資のなかには1件もありませんでした。
それくらい、大家業とそれ以外のビジネスでは、銀行にとって資金回収率に天と地ほどの差があるということです。
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