銀行が一番信頼する融資相手はサラリーマン
夫がサラリーマン、妻が大家という組み合わせは、じつは向かうところ敵なしの最強の組み合わせです。
なぜなら、銀行から見て、一番信頼できる資産は「人物の信用力」、そして「不動産」だからです。貸し倒れリスクを抱える銀行の立場からは、まずは担保となる物件の立地条件や財産価値が最重要です。逃げも隠れもしない不動産は、いまも昔も一番信頼できる物的担保なのです。
そして意外かもしれませんが、大家としてのスキルレベルは銀行にとってはどうでもよいことです。借入人と保証人が信頼できる人物かどうかという点が一番の関心事だからです。すなわち、銀行にとって信頼できるかどうかは、お金を貸し出す相手の生活が安定していて、経済面で信用できるかどうかがポイントになります。
いうまでもなく、この世で一番収入が安定している職業人はサラリーマンです。しかも、大家業に取り組まれる方は、社会貢献意欲の強い方ですので、人としても信頼に値します。人的担保と物的担保という大きな信用力があれば、少ない元手であっても大家業を始めることができます。中古の戸建て賃貸物件であれば数百万円から始められます。
このレベルなら、日本政策金融公庫から無担保で借り入れることだって可能ですので、わずかな自己資金から始めることができます。
その意味で、サラリーマン夫婦が取り組む大家業は、最高の人的担保と物的担保とを両方兼ね備えていることになるので、ビジネスの王道の1つといえるでしょう。
一度信用すると、銀行は次々とお金を貸してくれる
私たち夫婦の場合にも、銀行借り入れに関してはほとんどハードルがありませんでした。保証人となる私の属性はサラリーマンでしたし、どん底の節約生活で種銭も十分に貯まっていました。保証人となる私が破産寸前だった、という事実は銀行にはわかりません。
最初に購入したのは地方中核都市にある地下鉄徒歩圏の2,000万円強の中古木造アパートでしたが、銀行から2,000万円近くも借りられました。その後、約束通り返済を続けたので、私たちは銀行からの信用を得られました。おかげで今度は、4,500万円の小型コンビニ用の土地購入資金を貸してもらえました。
コンビニの建築費約2,000万円はコンビニ本部が建築保証金や敷金などの名目で貸してくれました。一度信用してもらえると、次々とお金を借りられるようになります。そこで、銀行借入を返済して残った収入を次の物件の頭金に回しました。
頭金が増えるほど、銀行からの信用が高まるので、わらしべ長者のようにもっと大きい物件を買えるようになり、物件数を雪だるま式に増やせたのです。
その後も、北は北海道から南は九州に至るまで、一棟マンションや一棟オフィスビル、ロードサイド型コンビニなど、銀行借入のおかげでいろいろな物件を購入できました。
特別なことをしなくても、銀行と時間さえ味方につけられれば、いくらでも拡大できるのです。
坂下仁
お金のソムリエ協会会長
※本記事は『新版いますぐ妻を社長にしなさい』(フォレスト出版)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。このメソッドによる結果に編集部は一切責任を負いません。自らの判断と責任により行っていただきますようお願いいたします。
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