義務ではなく、あくまで「楽しむため」
毎日1時間の散歩を趣味にしていた方が入院したとしましょう。入院して脚力が落ちてしまい、1時間の散歩もままならなくなってしまいました。しかし、だからと言って、その後まったく歩けなくなったわけではありません。20分は散歩できたり、休みながらであればもっと歩けたりするかもしれません。
ならば、散歩を20分のコースに替えればいいのです。20分でも歩くことで歩行機能は保たれます。
すると、屋外の空気を吸ったり、お気に入りのお店に通うこともできます。
ただしここで注意したいのは、「歩行機能の維持のために散歩をしなければならない」なんて義務のように思ってほしくないということです。
義務だと考えて「1日1万歩」などと、ご自身に対してノルマを課してしまうと、先のように入院して1時間の散歩が難しくなったときに、「ああ2000歩しか歩けない。これじゃ、歩いたことに入らない。辞めてしまおう」と、心が折れて残されていた機能すら、危うくなってしまうのです。
義務ではなく、あくまで「楽しむため」と頭を切り替えましょう。
それが許されるのが、65歳の強み。そう、みなさんに時間はたっぷりあるのですから。
■定年後に書き入れる予定
そうは言っても、今のところ、「65歳からの予定は白紙」だという方は多いと思います。
そこでまずは、そもそもどんな予定を入れていこうかということから、時間の使い方の話を始めていきましょう。
時間の使い方は人それぞれ自由です。そのため書き入れていく予定も、みなさん異なっていきます。
ただ、それぞれ分けてみると、書き入れる予定は基本的には次の3つになるのではないでしょうか。
①仕事の時間
②趣味の時間
③生活の時間
仕事の時間とは、名前のとおりで、働く予定のことです。定年を迎えたからと言って、働くことを完全に辞める人ばかりではないでしょう。また働いてみることで気持ちに余裕が生まれたり、新しい世界に挑戦もできます。
次に趣味の時間とは、楽しむ予定のことです。一人で深めていきたい分野や、仲間同士でやってみたい物事など。長年やってきたこともあれば、これから始めたいこともあるでしょう。
最後に生活の時間は、健康維持のための習慣や、ご家族と過ごしていく時間などです。仕事をするにしても、趣味を楽しむにしても、体や心の健康もご家族との関係も重要で、いずれも予定の中に組み込んで管理したいところです。
和田 秀樹
ルネクリニック東京院 院長
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