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資格登録費用は20万円を超える場合も
私自身は社会保険労務士試験に3回目までは独学で挑戦しましたが、結果がだせず4回目の際は、通信講座を申し込みました。合格したのは、通信講座の内容もよかったのですが、それ以外にも教材の進捗に合わせて規則的に学習できたのが要因だったように思われます。最初の年からスクールに通ったほうが、もっと早い時期に合格できたでしょう。
ただしスクールに通うだけで安心してはいけません。講義の合間に基礎事項の暗記と過去問演習を別途、徹底してやり込む必要があります。この2つが資格試験の合格の鍵となるからです。
またスクールにも教え方が上手いという人気講師がいます。この先生の授業を受けるため、遠くの校舎に通学したり、前方の座席を確保するため、早い時間から並んだりするなど必要以上のエネルギーを費やす人もいるようですが、人気講師の講義にでたからといって合格が保証されるわけではありません。スクールはあくまでも手段だと認識してください。
■雇用保険の助成金を受けられる可能性がある
スクールによっては、厚生労働省が管轄する一般教育訓練給付金の対象となります。一般教育訓練給付金とは、雇用保険に1年以上加入している人が対象となるスキルアップにかけた費用に対する助成制度です。入学金や受講料といった費用の20％が給付金として支給されます。
例えば20万円の講座を受講した場合なら、4万円の給付金が支給されますので出費は16万円で済みます。ただし、給付金の上限は10万円となります。また、給付金の額が4000円を超えない場合は支給されません。
申請方法の詳細は、スクールが案内してくれます。一般的には講義がある程度終了した時点で、簡単な試験を受けその結果と一緒に申請するような流れとなります。
■試験合格後の登録費用も発生する
そのほか資格によっては、試験に合格しただけでは不十分で、登録する必要があります。その費用も頭にいれておきましょう。
例えば、社労士試験に合格しただけでは社労士として業務を引き受けることはできません。社労士として働くためには、社労士としての登録をしなければなりません。
都道府県によって会費は異なるのですが、東京都の社労士会では、入会金について、開業登録する場合は5万円、勤務登録する場合は3万円かかります。年会費について、開業登録の場合は9万6千円、勤務登録の場合は4万2千円です。入会金は加入時のみ、年会費は毎年支払う必要があります。
さらに2年以上の労働社会保険諸法令に関する実務経験がない人は、事務指定講習という4ヶ月の通信指導課程と4日間の面接指導からなる研修を受講しなければ登録できず、この研修を受けるための費用も発生します。
試験に合格しても、当面は今の会社の仕事を続けるような場合、登録しない人もいます。そのときは、名刺に社会保険労務士という肩書を追加するのは、よろしくありません。社会保険労務士有資格者といった肩書になります。
他の士業の登録手数料は下図のようになります。
宅建士や1級建築施工管理技士を除けば、10万円を超える費用が発生します。
佐藤 敦規
社会保険労務士
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