賃貸経営では入居者トラブルは避けられない
賃貸経営をしていく上では、さまざまな入居者と関わりを持つ必要があります。物件を多く保有すればするほど関わる入居者の数も増え、中にはトラブルとなってしまうケースもあることでしょう。
賃貸経営をおこなう上では、入居者トラブルをゼロとすることは困難です。しかし、起きうるトラブルや対処法を知っておけば、いざというときに適切な対応がしやすくなります。
また、事前に予防策を講じることで、トラブルが発生する可能性を抑えることもできるでしょう。
賃貸経営で起きうる入居者トラブル
賃貸経営で起きうる入居者トラブルはさまざまですが、中でも遭遇する可能性が高いトラブルには次のようなものがあります。
入居者による家賃の滞納
賃貸経営において最も多い入居者トラブルの1つは、入居者による家賃の滞納です。入居者が家賃を滞納する理由はさまざまですが、たとえば次のようなパターンが考えられます。
◆入金手続きの失念
入金手続きをすることをうっかり忘れてしまうケースです。この場合には、口頭や手紙などで家賃が支払われていないことを告げれば、すぐに支払ってもらえることが多いでしょう。家賃をその都度の手続きで支払ってもらうのではなく、口座振替などとすることで防ぐことが可能です。
◆お金がなくて支払えない
入居後の事情の変化などにより、家賃を支払うお金がなくて支払えないというケースです。すぐに状況が改善される見込みが薄いのであれば、今後も滞納が続いたり繰り返されたりする可能性があるため、賃料の低い別の物件へ引っ越しを促したり、市町村の窓口などへの相談を促したりするなど状況に応じて対応を検討すべきでしょう。
◆家賃の滞納を軽く考えている
支払うお金がないわけではないにもかかわらず、家賃の滞納を軽く考えていたりすることなどから滞納してしまうケースです。このタイプの入居者に改善を促すことは難しく、滞納を繰り返す可能性があるため、早期に厳格な対応をする必要があるでしょう。
入居者が無断でペットを飼育するなどの規約違反
入居者による契約違反は、たびたび起きるトラブルの1つです。違反の内容には、たとえば次のようなものが考えられます。
- ペット禁止の物件で、無断でペットを飼育している
- 無断で友人などと同居をして契約で定めた入居人数をオーバーしている
- 無断で転貸(又貸し)をしている
- 居住用として契約した物件を無断で事務所や店舗として使用している
騒音などによる他の入居者からの苦情
入居者のマナー違反などによる他の入居者からの苦情も、比較的多い入居者トラブルの1つです。物件オーナーが対応すべき他の入居者とのトラブルとしては、次のようなものが考えられます。
- 深夜に騒ぐ声や楽器などの騒音
- におい
- ベランダやエントランスなどでの喫煙
- ゴミ出しのマナー