【弁護士が警告】トラブルの原因になりがち「共有不動産」…解消方法と注意点 (写真はイメージです/PIXTA)

共同購入や相続などが原因で発生する「共有不動産」。トラブルが生まれやすいため、可能な限り解消した方が望ましいといえます。本記事では、不動産法務に詳しいAuthense法律事務所の森田雅也弁護士が共有不動産が生まれる原因とその解消方法、またその際の注意点について詳しく解説します。

共有物分割請求とは

「共有物分割請求」とは、共有となっている不動産の共有状態の解消を求めることです。

 

不動産の共有自体は、決して珍しいことではありません。しかし、共有となっている不動産は、さまざまなトラブルの原因となる可能性があります。そのため、トラブルの解消や将来のトラブル予防のため、共有状態の解消を検討すべきケースは少なくないのです。

 

共有状態を解消するには、他の共有者に対して共有状態の解消を話合いで求めたり、当事者同士で話し合いがまとまらない場合に裁判所に共有物分割請求訴訟を提起したりします。

 

このように、共有となっている不動産の共有者が他の共有者に対して共有状態の解消を求めることを、共有物分割請求といいます。

不動産の共有が問題になるワケ

不動産が共有となっていると、どのような場面で問題となるのでしょうか? 共有不動産が問題となる主な理由を3つ紹介します。

 

売却や賃貸に「共有者全員」の同意が必要になるから

共有物の変更には、共有者全員の同意が必要です。共有不動産の変更には、たとえば次のような行為が該当するとされています。

 

・不動産全体の売却
・借地借家法の適用がある賃貸借契約の締結
・大規模な改修

 

共有者の一部がこれらを行いたいと考えていても、共有者のなかに1人でも反対する人がいれば実行することはできません。

 

大規模修繕に他の共有者の協力が必要になるから

共有物の管理には、持分の過半数を有する共有者の同意が必要です。共有不動産の管理には、たとえば次のような行為が該当するとされています。

 

・借地借家法の適用のない賃貸借契約の締結
・賃貸不動産の賃料の変更
・大規模な修繕

 

ただし、管理に該当するか変更に該当するかの線引きは明確ではなく、実際には判例などを参考に個別事情で判断されることとなります。判断に迷う場合には、不動産法務に詳しい弁護士へご相談ください。

 

相続後さらに権利関係が複雑化するから

不動産を共有にしてしまうと、その後共有者に相続が起きることで、さらに権利関係が複雑化するおそれがある点も大きな問題です。たとえば、父の相続で長男と二男が不動産を共有とした場合、その後長男と二男にも相続が発生すると、今度は長男の妻や子と、二男の妻や子との共有となります。

 

このように代替わりを重ねるごとに関係性の遠い人同士の共有となっていくため、変更や管理の際に意見をまとめることや共有の解消を求めることがさらに困難となっていくでしょう。

 

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Authense法律事務所 弁護士

東京弁護士会所属。千葉大学法経学部法律学科卒業、上智大学法科大学院法学研究科修了。
賃貸管理を中心に数多くの不動産案件を取り扱い、当所において建物明け渡し訴訟の分野で国内トップクラスの実績を誇る礎を築いた。多数の不動産賃貸管理トラブルを解決へと導いた実績から、国内総合デベロッパー、大手証券会社、不動産協会からのセミナー依頼も多く、積極的に講演活動も行う。
多店舗を展開する東証一部上場企業の社外取締役を務めた経験も活かし、経営者目線を持った弁護士として、様々なビジネス課題を解決するための多面的なアドバイスを提供する。
不動産法務だけでなく、不動産と切り離せない相続問題にも注力。依頼者や顧問先企業のニーズに寄り添い、柔軟に対応することを信条としている。

Authense法律事務所(https://www.authense.jp/)
Authense不動産法務(https://www.authense.jp/realestate/)

著者紹介

連載Authense法律事務所の森田雅也弁護士が解説!トラブル解決のための不動産法務のポイント

本記事はAuthense不動産法務のブログ・コラムを転載したものです。

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