日本のマンション、4棟に1棟で発生「管理費滞納」…その後訪れる負の連鎖【弁護士が解説】 (写真はイメージです/PIXTA)

マンション管理費や修繕積立金を滞納する人が増えています。無対策のまま放置すると、時効が成立し請求できなくなる場合も……。本記事では、不動産法務に詳しいAuthense法律事務所の森田雅也弁護士が、滞納者増加の背景やその予防策について解説します。

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「3ヵ月以上滞納」24.8%…年々増加する滞納者

マンションの管理費や修繕積立金(管理費等)の滞納は、年々増加傾向にあります。

 

国土交通省が公表している「平成30年度マンション総合調査結果」によれば、3ヵ月以上管理費や修繕積立金の滞納をしている人がいるマンションは、マンション全体の24.8%にものぼります。なかでも、特に築年数の古いマンションで割合が高い傾向にあるようです。

 

管理費等は、共有部分の清掃や大規模修繕の積立てのために使うお金であり、滞納が増えると計画どおりのマンション管理ができなくなるおそれがあります。そのため、滞納は各マンションの管理組合が頭を悩ませている問題でしょう。

 

では、区分所有者がマンションの管理費を滞納するのには、どのような背景があるのでしょうか?

経済低迷、高齢化…「滞納者増加」の背景

マンションの管理費等を滞納する人が増加している背景には、まず経済の長期的な低迷が考えられます。

 

長期的な視点で世帯収入の増加を見込んでマンションを購入したものの、思ったように収入が上がらず、管理費等の支払いに困窮してしまっているケースがあります。昨今のコロナ禍が、この傾向にさらなる拍車をかけることが懸念されます。

 

また、平均寿命の長期化により、老後資産が不足したり、不足を懸念したりする人が増えていることも、管理費等を滞納する背景として考えられます。これは、前述のとおり築年数の古いマンションに滞納が多いというデータからも推察できます。

 

さらに、親族間の関係が希薄になっていることも、滞納増加の背景にあると考えられます。たとえば、高齢両親が暮らすマンションの管理費を高齢両親が滞納していたとしても、別で暮らす子の世帯が気付いていないケースが増えていることも少なくないものと思われます。

 

こうした事情が重なり合い、マンションの管理費等を滞納する人が増えているのです。

 

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Authense法律事務所 弁護士

東京弁護士会所属。千葉大学法経学部法律学科卒業、上智大学法科大学院法学研究科修了。
賃貸管理を中心に数多くの不動産案件を取り扱い、当所において建物明け渡し訴訟の分野で国内トップクラスの実績を誇る礎を築いた。多数の不動産賃貸管理トラブルを解決へと導いた実績から、国内総合デベロッパー、大手証券会社、不動産協会からのセミナー依頼も多く、積極的に講演活動も行う。
多店舗を展開する東証一部上場企業の社外取締役を務めた経験も活かし、経営者目線を持った弁護士として、様々なビジネス課題を解決するための多面的なアドバイスを提供する。
不動産法務だけでなく、不動産と切り離せない相続問題にも注力。依頼者や顧問先企業のニーズに寄り添い、柔軟に対応することを信条としている。

Authense法律事務所(https://www.authense.jp/)
Authense不動産法務(https://www.authense.jp/realestate/)

著者紹介

連載Authense法律事務所の森田雅也弁護士が解説!トラブル解決のための不動産法務のポイント

本記事はAuthense不動産法務のブログ・コラムを転載したものです。

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