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家族間で無理なことを老人ホームが解決できない
よく目にする場面ですが、家族間で解決できない課題を抱えたままホームに入居するケースがあります。むしろ、この課題を解決することができなかったので、老人ホームに入居する、ということなのかもしれません。特に多いケースは、愛人問題と兄弟喧嘩です。
家族から、Aには会わせてほしくない、とか、兄が面会に来ても会わせてくれるな、というリクエストがよく付きます。ホーム側にしてみれば、実にいい迷惑です。利用料金にも、介護保険報酬にも、そのようなことに対する対応費用は含まれていないということをまず理解するべきです。
そして、このようなことになると、介護職員らの緊張感が高まります。多くのホームでは、“面禁者”と言っているはずですが、面禁者リストを作り、顔写真を指名手配写真のように玄関付近に張り出し、この人が来たら、ホームのカギを開けるな、というルールで運営しています。
当然、間違って開けてしまえば、大ごとになるため職員は緊張します。負担にもなります。中には、変装してくる“猛者”もいて、職員側も対応に大忙しです。このようなケースは、けっして珍しいことではありません。
多くのホームでは、わけあり入居者の一人や二人はいるはずです。実に迷惑な話なのですが、老人ホームは「生活の場」であるというのであれば、受け入れるしかありません。何より、このような事情で老人ホームの空室は埋まっていくのです。
家族間で解決ができないことを、他人が解決できるはずはありません。もし、できるとすれば、それは解決ではなく、決着をつけることだけです。
離婚の際にこじれれば弁護士を使ったり裁判所で協議をしたりしますが、その協議を通して、自身と相手の心が晴れることはないはずです。あるのは決着です。ルールを決めることで、明日からこのテーマに関することは考えなくてもよい、という状態にするだけです。
老人ホームへの入居も同じです。老人ホームに親が入居することで、愛人問題は解決しません。兄弟間での諍いが解消されることもありません。そんなこと、しょせん、無理な話です。
しかし、老人ホームに親が入居することで、愛人と会うことはできなくなります。会わせたくない兄弟から隔離することはできます。ただそれだけです。私は、このような目的で老人ホームを利用するな! とは言いません。これも老人ホームの使い方の一面だと思います。しかし、これだけは頭に入れておいてください。
家族間のトラブルを解決するのは、家族の責任であり、介護職員に求めるべきではありません。家族で解決するべきことです。
小嶋 勝利
株式会社ASFON TRUST NETWORK 常務取締役
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