(※写真はイメージです/PIXTA)

新製品や新規事業の候補などアイデア出しをおこなっていくのが「未来マップ」です。実際に中期経営計画や新規事業の検討に使うことができますが、初めての人でも取り組みやすく、いろいろと可能性のあるアイデアが出てくるといいます。どのように「未来マップ」を活用すればいいのでしょうか、著書『事業計画書の作り方100の法則』(日本能率協会マネジメントセンター)で明らかにします。

新規事業のアイデア出しをする「未来マップ」

新規事業を検討する際によく使われるのが未来マップです。かつてアイデア出しを行うのに脳細胞のネットワークイメージを活用した「マインドマップ」が使われたことがありました。

 

その手法を使って、未来のこと、新製品や新規事業の候補のアイデア出しを行って行くのが「未来マップ」です。

 

図は、自動車関連の情報電子適用分野を検討した際の未来マップ例ですが、仮に現在自動車関連のみしか携わっていない場合、自動車を含め、自動車以外にも自社の情報電子技術が応用できる分野があるのではないかと、いろいろと適用分野の発想を広げていくことができます。

 

実際に中期経営計画や新規事業の検討に使ってもらっていますが、初めての人でも取り組みやすく、かついろいろと可能性のあるアイデアが出てきますからお勧めです。

 

 

以下に未来マップ作成上の留意点を挙げておきますので、これらに注意して進めてみてください。

 

(1)グループで行うこと

個人で取り組むと、煮詰まって手が止まってしまうことが多いので、グループ討議が行える4〜5名のメンバーで行うことをお勧めします。

 

(2)複数のグループで行うこと

テーマが同じでも、分類の仕方にいろいろなバリエーションがあり、その分類によって出るアイデアも異なってきます。そして、そのカテゴリー分けは、グループに参加するメンバーの意見に左右されるので、複数のグループを作って取り組むようにします。

 

(3)たくさん枝分かれさせること

アイデアはたくさん出した中からいいものを選んだ方がいいので、2段、3段、4段と枝分かれさせ、末端の数をなるべく多く出させます。目安としては、末端の数で50個以上が目標です。

 

(4)アナログな記載をすること

人間の脳は、アナログな発想をしますから、アナログな書き方の方がアイデア出しに向いています。大きな模造紙にポストイットを貼り付けながら行う等アナログなやり方をお勧めします。ただ、まとめる際はデータとして残った方がいいので、Excelやパワーポイントの形でデジタルデータ化します。

 

(5)有望そうなアイデアをアイデアシートに記載する

未来マップに書いた段階では、単語やフレーズなので、その中で有望そうなものについて、別途、アイデアシートに記述して肉付けを行います。

 

ポイント
未来マップでたくさんの新規事業候補を抽出する

 

井口 嘉則
株式会社ユニバーサル・ワイ・ネット 代表取締役
オフィス井口 代表

 

 

※本連載は、井口嘉則氏の著書『事業計画書の作り方100の法則』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋・再編集したものです。

事業計画書の作り方100の法則

事業計画書の作り方100の法則

井口 嘉則

日本能率協会マネジメントセンター

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