表5で人件費、6で損益通算を確認
5.人件費を見ます。
この施設では管理者がサービス管理責任者を兼務しており、サービス管理責任者としての給与が
1時間あたり1800円×160時間=28万8000円……①
入居者が多く世話人の数が増えたため、世話人の労働時間も増えています。
1時間あたり950円×約388.6時間=36万9143円……②
また、障がい支援区分3の入居者が5人いるため、生活支援員の配置が必要になりました。その人たちの人件費が
1時間あたり1000円×約95・2時間=9万5238円……③
夜勤者の給与が
1時間あたり1188円×約210時間=24万9375円……④
①~④をトータルした人件費の総額は100万1756円となります。
これに13%の福利厚生費がかかるとして
100万1756円×0.13=13万228円
人件費合計額は113万1984円です。
総収入に対する人件費率は
113万1984円÷208万4892円≒0.543
54.3%まで下がりました。
6.損益通算をしてみましょう。
総収入208万4892円−人件費113万1984円−その他固定費9万円−その他変動費32万4000円=53万8908円
利益の額は月額53万8908円という試算結果となりました。年額にすると646万6896円です。
入居定員3人の試算結果による月額マイナス8万9424円・年額マイナス107万3088円と比べると、スケールメリットが活かされていることが分かります。
さらにこれを2棟運営した場合には、管理者とサービス管理責任者がそれぞれ兼務できるので、その分の人件費が浮き、収益は2倍以上になってきます。
岩崎 弥一
アルカスコーポレーション株式会社 代表取締役
南砺市商工会 副会長
2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】