(※画像はイメージです/PIXTA)

65歳以上の要支援・要介護者の数をはるかに上回る障がい者ですが、グループホームの供給率は6%とごくわずかです。その背景には、市区町村からの報酬が低く、事業としての運営が難しい点がありました。しかし、法改正が進み運営の収益化が容易になり、企業等の参入も増えています。ここでは、障がい者グループホームを新たに運営する場合の設置基準を見ていきます。

建物のタイプに制約はなく、賃貸でも所有でもOK

建物のタイプはアパート、マンション、一戸建てのうちどれでもよく、賃貸・法人所有・個人所有のいずれでもかまいません。

 

障がい者グループホームの設備基準には、高齢者向けの施設で定められているような、「廊下の幅が○m以上」とか、2階建ての場合はエレベーターが必要といった規制がほとんどありません。

 

高齢者施設が身体機能の衰えを前提にしているのに対し、障がい者グループホームの入所者として想定されているのは主に知的障がいや精神障がいのある人たちだからです。

今あるグループホームは中古の戸建て物件やアパート・マンションを改修したものがほとんどで、築20年以上の古い物件にはスプリンクラーなどの設備もないことが多い
障がい者グループホームの建物イメージ 今あるグループホームは中古の戸建て物件やアパート・マンションを改修したものがほとんどで、築20年以上の古い物件にはスプリンクラーなどの設備もないことが多い

 

もちろん重度身体障がいのある人のためのグループホームも存在し、その場合はオペレーションをよくするために廊下の幅を広くしたり、2階建てでエレベーターをつけていたりする施設もありますが、現在のところグループホーム制度上の規制はありません(ただし、地方自治体の見解により消防法・建築基準法上の規制がある場合もあります)。

 

(厚生労働省の資料をもとに作成)
[図表]障がい者グループホームの設置基準 (厚生労働省の資料をもとに作成)

 

 

岩崎 弥一
アルカスコーポレーション株式会社 代表取締役
南砺市商工会 副会長

 

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岩崎 弥一

幻冬舎メディアコンサルティング

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