賃料滞納。「せざるを得ない事情」があるとしても、オーナー側なら勘弁してほしい問題です。ワンルームなどを扱う不動産投資では家賃保証を謳う会社も少なくありませんが、倉庫の場合だと…!? 本記事では『「工場・倉庫」投資のススメ 』(幻冬舎MC)より一部を抜粋し、ちょっとめずらしい「工場・倉庫」投資について解説。とんでもないクレーム事例から滞納を防ぐ方法まで、幅広く紹介していきます。

「お前の顔は見たくない。帰れ!」唖然の事態

不用意にカギを渡してしまった場合に、どのようなことが起こり得るのか――実際にあったトラブルの例を紹介しましょう。500坪にもなる巨大な倉庫で、月額の家賃が300万円ほどの物件の例です。長く借りていたテナントとの契約がちょうど終わった直後、タイミングよく「借りたい」という人が現れました。仮にその人をA氏と呼びましょう。

 

A氏は「陶芸教室を開くことを考えている。倉庫の中に、材料置き場や焼き窯を設けるつもりだ」と話していました。とんとん拍子に話が進み、さあ契約を結ぼう、契約書にはんこを押そうという段階になった時です。突然、A氏が「保証金は分割払いにしてほしい。新規開業の助成金が入る予定なので、間違いなく払うから」と言い出したのです。

 

これは危ない――と感じ「それではカギを渡せません」と伝えると、A氏は顔を真っ赤にして怒り、「失礼な男だな。お前の顔は見たくない。帰れ!」と罵声を浴びせてきたのです。

 

結局A氏は、他の不動産会社を通じて、倉庫のオーナーと契約を結びました。

 

それから半年後の話です。A氏に倉庫を貸したオーナーから私のもとに電話があり、相談したいことがあると告げられました。「いったい何だろう?」と足を運んでみると、オーナーは、「いやー、A氏は保証金も家賃も一銭も払おうとしないんだ。どうしたらいいんだろう」と困り顔を浮かべました。

 

しかし、私にはもはや何もできることはありませんでした。この例のような最悪の事態に陥らないためにも、カギの取り扱いについては十分な用心が必要です。くれぐれも気を付けてください。

 

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「儲かるなら自分がやれば?」と投資セミナーで質問すると

「工場・倉庫」投資のススメ

「工場・倉庫」投資のススメ

三浦 孝志

幻冬舎メディアコンサルティング

高齢化と人口減少により、空室率が上昇し続けているアパート・マンション。都心部の一等地にあるような立地条件のよい物件か、付加価値の高い築浅物件でもないかぎり、もはやアパート・マンション投資で儲けることはできません…

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