銀行や保険会社の中には「日本人、特に70代以降のかたは金融機関のことを疑わない」という傾向を悪用して、本人のライフプランには不要な保険や金融商品を売りつける会社もあります。なぜこのようなことが起きているのかをファイナンシャルプランナー・安田まゆみ氏の『そろそろ親とお金の話をしてください 』(ポプラ新書)より解説していきます。

知識のない高齢者に金融商品は売るってどうなの?

もったいない、損をしたくない。これは私の口ぐせですが、お金のプロとしてはやはり、誰かが「しなくてもいい損」をしているのを見るのはつらいものなのです。

最近、気になっているのは、生命保険も含む金融商品です。2019年に、かんぽ生命保険が高齢の契約者に不適切な販売を繰り返していたことが発覚した時は、大きな憤りを覚えました。

日本人、とくに70代以降の人たちは金融機関をあまり疑わないようですし、とくにもともと郵政の事業は国営だっただけに「かんぽ生命なら安心」と思っていたでしょう。そういう「信用」を利用したやり方に、他人事ながらとても腹が立ちました。

実は、このかんぽ生命のような手口での販売方法は以前にもあり、初めてのケースではありません。そして、今回のようなことが今後も起こらないとは言い切れないと思います。

 

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そろそろ親とお金の話をしてください

そろそろ親とお金の話をしてください

安田 まゆみ

株式会社 ポプラ社

離れて暮らす親の老いは、子どもにとって心配の種。 そのひとつに「お金」の問題があるが、親子の間でもお金の話はなかなか聞きづらく、つい先送りにしてしまっている人が多い。 だが、もし親が認知症になってしまったら、…

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