経済基盤が安定すると、人は心に余裕を持ち、豊かな人生を送れることを多くの大家を取材して強く感じたという。1万人の大家を取材してきた著者が、サラリーマンの定年後に毎月着実に家賃収入を得ることができる不動産で資産を増やす方法を伝授する。本連載は賃貸不動産オーナー向け経営情報誌「家主と地主」の編集長の永井ゆかり氏の著書『1万人の大家さんの結論!生涯現役で稼ぐ「サラリーマン家主」入門』(プレジデント社)から一部を抜粋、再編集した原稿です。

管理会社との良好な関係を築く心配り

このように、管理会社と相談した上で、部屋をリフォームしたり、設備やサービスを追加して条件を見直し、いざ募集となる。募集の際、重要なのが、管理会社に条件面が正確に伝わっているか、誤った情報が物件情報として掲載されていないかの確認だ。

 

永井ゆかり著『1万人の大家さんの結論! 生涯現役で稼ぐ「サラリーマン家主」入門』(プレジデント社)
永井ゆかり著『1万人の大家さんの結論! 生涯現役で稼ぐ「サラリーマン家主」入門』(プレジデント社)

管理会社も複数の物件を担当しているため、ミスがないとは限らない。そのミスを減らすために、家主がきちんとチェックすることが必要になる。ミスを発見しても、感情的にならずに冷静に指摘をすることは大事だ。

 

管理会社と二人三脚で経営していくためには、良い関係を築くことが重要であり、単に相手のミスを指摘したところで、次にいい仕事をしてくれるかどうかはわからない。むしろ「あの家主は付き合いにくい」と思われたら連携も取りにくくなる。成功している家主たちは、その点を理解し管理会社と上手に付き合っているのだ。

 

募集後、問い合わせがあり、来店、内見、申し込みという順番になるが、よくあるのが内見時に出てくる入居希望者からのリクエストだ。「家賃をもう少し安くしてもらえればすぐに決める」とか、「駐車場を2台借りられるようにしてもらえないか」など、リクエストにすぐに対応すれば、契約に結び付きやすい。

 

しかし、サラリーマン家主の場合、就業中にこうしたリクエストがあってもなかなか連絡が取れず、見込み客を逃してしまいかねない。そこで、あらかじめ想定できるリクエストについては、管理会社に許容範囲を伝え、その場で回答してもらう体制をつくる。想定されるリクエストは、経験が豊富な管理会社であれば、見当がつくはずだ。

 

入居中のトラブルについても、管理会社と、あらかじめこのトラブルの場合ならこう対応するというマニュアルを策定して、速やかに初期対応をしてもらうことが有効だ。事後報告で、次にどのような対応をするかを就業時間外で検討し、指示するという流れとなる。

 

遠方に物件がある場合、管理会社とのやり取りはメールと電話になりがちだ。そのため、年に数回は、週末の休日や有給休暇などを利用して、担当者に会った方がよいだろう。顔を見ると、管理会社の担当者も安心し、互いの信頼感が深まるからだ。

 

永井ゆかり
「家主と地主」編集長

 

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1万人の大家さんの結論! 生涯現役で稼ぐ「サラリーマン家主」入門

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永井 ゆかり

プレジデント社

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