不潔の極み「入居者が入らない賃貸物件」の、とんでもない惨状

経済基盤が安定すると、人は心に余裕を持ち、豊かな人生を送れることを多くの大家を取材して強く感じたという。1万人の大家を取材してきた著者が、サラリーマンの定年後に毎月着実に家賃収入を得ることができる不動産で資産を増やす方法を伝授する。本連載は賃貸不動産オーナー向け経営情報誌「家主と地主」の編集長の永井ゆかり氏の著書『1万人の大家さんの結論!生涯現役で稼ぐ「サラリーマン家主」入門』から一部を抜粋、再編集した原稿です。

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共用部にタバコの吸い殻やペットボトルが…

家主業は、入居者が払ってくれる家賃で成り立っている。つまり、入居者は「大事な顧客」に他ならない。昔から家主業をしている人たちには、こうした意識が欠如している人もいて、「貸してやっている」という意識が未だにある場合が少なくない。しかし、そんな意識では、空室が増えている今、入居者は選んではくれない。入居者にいかに魅力的な住まいと思ってもらえるか。建物そのものだけでなく、管理やサービスといった面においても「心地よさ」が重視されるのだ。

 

もちろん建物のタイプや立地などによって、入居者層は異なる。入居者層に合わせた対応につい ては後述するが、入居者、すなわち顧客に対して、家主が行うべき基本的な仕事とは何かを考えてみたい。とはいっても実は特段難しいことではない。自分が入居者の立場に立って、賃貸住宅にどんな環境を求めるかを考えればいいからだ。

 

管理やサービスといった面においても「心地よさ」が重視される。(※写真はイメージです/PIXTA)
管理やサービスといった面においても「心地よさ」が重視される。(※写真はイメージです/PIXTA)

 

例えば、 


〇建物の共用部にタバコの吸い殻やペットボトル、ごみなどがなく清潔 
〇防犯・防災の対策がされていて安心して住める 
〇困りごとが発生した時に連絡しやすい環境になっている

 

などは最低限の条件ではないだろうか。「こんなことは誰だってわかるし、普通だろう」と思う人は少なくないかもしれない。だが、こうした環境ですら整えられていない賃貸住宅は、かなり存在する。裏を返せば、なかなか入居者が決まらない賃貸住宅の共通項ともいえる。

 

共用部を清潔に保つことは、自身がなかなか所有不動産に足を運べないサラリーマン家主にとっ て簡単ではない。特に遠隔地に所有している場合は、定期的に現地に足を運ぶのは難しいだろう。だからこそ、管理会社が、どの程度賃貸住宅を巡回し管理しているのか、もし、通常の管理費だけでは月1回の巡回が限界だというのであれば、追加で費用を払ってでも巡回頻度を増やしてもらうとか、管理会社以外の人に依頼し、巡回して何か不具合があれば連絡をもらうなどの対策が重要だ。

 

新規で募集し、不動産会社が、入居希望者を内見に連れてきてくれたとしても、共用部に空き缶などが転がっていたら、部屋に入る前から印象が悪いだろう。すでに住んでいる入居者にしても、何かきっかけがあれば引っ越してしまうかもしれない。建物を清潔にすることは大変重要だ。

「家主と地主」 編集長

1975年、東京都生まれ。日本女子大学卒業。1998年「亀岡大郎取材班グループ」に入社。住宅リフォー ム業界向け新聞、リサイクル業界向け新聞、ベン チャー企業向け雑誌などの記者を経て、賃貸不動産 オーナー向け経営情報誌「家主と地主」編集長、賃貸住宅業界向け新聞「週刊全国賃貸住宅新聞」編集長を歴任し、2004年、全国賃貸住宅新聞社取締役に就任、現在に至る。新聞、雑誌の編集発行の傍ら、家主・地主や不動産会社向けのセミナーでの講演活動を行う。本書が初の著書となる。2児の母。

著者紹介

連載一生お金をチャリンチャリン稼げる「サラリーマン大家」入門

1万人の大家さんの結論! 生涯現役で稼ぐ「サラリーマン家主」入門

1万人の大家さんの結論! 生涯現役で稼ぐ「サラリーマン家主」入門

永井 ゆかり

プレジデント社

ひと昔は、大家さんというと「不労所得が得られる」と言われた。現在は人口が減少し、空室は増え、入居者の層も多様化し、世の中が複雑化したことで、大家の経営の難易度は確実に上がっている。しかし、やり方さえ間違わなけれ…

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