郊外なら「長期的に高い入居率を見込める」ワケ
前述したように都心にアクセス可能な郊外で、外国人留学生、外国人労働者、アクティブシニアなどが将来的にターゲットとして見込めることもポイントです。
これからの賃貸需要を考えてみると、東京で働くアジア人の若者がどんどん増えると予測できます。実際、すでに東京の中心部ではコンビニや飲食店、ホテルなどで人手不足が深刻化しており、アジア人の若者の労働力に頼る流れが加速しています。
厚生労働省が発表した「外国人雇用状況の届出状況まとめ」の、「在留資格別外国人労働者数の推移」によれば、2018年10月末現在の外国人労働者数は146万人超と、届出が義務化された2007年以来、過去最高数を更新したことが明らかになりました。少子高齢化が加速している日本において、外国人労働者の雇用は毎年増加傾向にあることがよく分かります。
新型コロナウイルスの影響で、2021年に延期となりましたが、東京オリンピックで訪日外国人観光客がまた戻ってくることから、外国語を自然に喋るアジア人の需要はさらに高まるはずです。ただ、そうしたアジア人の若者が都心に住めるかというと、そこまでの収入は確保できないため、必然的に郊外にある賃貸マンションが有力な選択肢になってきます。
「中古郊外RC」物件のターゲットには、アジア人の若者だけでなく、アクティブシニアも含まれます。アクティブシニアとは、65歳以上で趣味やさまざまな活動、消費に意欲的で元気なシニア層のことです。
アクティブシニアは通勤の必要性がありませんから、都心に住む理由はありません。また、快適な住環境を求める傾向があります。特に、戸建ての場合は防犯性や管理の問題があり、鍵一本で戸締まりができて、庭などの手入れがいらないマンションにメリットがあり、一戸建てからの住み替えの方も増えています。
杉山 浩一
株式会社プラン・ドゥ 代表取締役
宅地建物取引士
マンション管理士
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