不動産投資の鍵は「資産性×収益性」のバランス
不動産投資には、区分、戸建て、アパート、マンション、地方、都市圏、築古、新築など実に多くの選択肢が存在します。当然、投資の目的によって何が最適かは異なってきます。
投資を検討する際の指標も、利回り、キャッシュフロー、キャップレートなど多岐にわたりますし、不動産会社のコンサルタントによっても、さまざまな見解があると思います。
〝理想的な物件像〟を作り上げたはいいけれど、なかなかそんな物件に出会えないという方もいらっしゃるかもしれません。
私は、投資すべき対象を考えるうえでは、まずシンプルに【資産性】と【収益性】という2つの要素に分解して考えることをお勧めしています。これによってメリット、デメリットがより鮮明になるからです。
まず「資産性が高い」とはどういう意味でしょうか。
さまざまな要素がありますが、一つは、現在の金融機関による担保評価の際の最重要指標である「積算評価が高い」ということが挙げられます。積算評価が高いことによる、保有期間中のメリットとしては、返済が進んでいる物件の担保余力を利用して、ほかの物件を購入する際などの資金調達に充てやすいということがあります。
また、売却を考えた際も、その物件自体の資金調達力が高いことで、買主となる方の個人属性の縛りが少なくなり、短期間で、より良い条件で販売することが可能となるケースが多いです。
逆に、借入金額に対し、担保評価が低い物件を保有している場合、別の物件を購入しようとした際に、金融機関からの評価がマイナスになることもありますし、売却の際にも、買主候補がなかなか現れず苦労することもあります。