(※写真はイメージです/PIXTA)

一人暮らしの高齢者は増え続けています。内閣府『令和7年版 高齢社会白書』によると、65歳以上の一人暮らしは2025年時点で男性18.3%、女性25.4%と推計され、今後さらに上昇する見込みとされています。ところが、暮らしの変化は「本人の自己申告」では見えにくいもの。家族が異変に気づいたとき、すでに日常が崩れ始めていることも少なくありません。

「すまん、鍵が見つからない」——早朝の着信

「すまん、玄関の鍵が……どこに置いたか分からん」

 

午前5時。スマホの着信音で起こされた美咲さん(仮名・52歳)は、受話口の向こうの声に息をのみました。父・正治さん(仮名・87歳)は、地方の実家で一人暮らしをしています。

 

「え、どういうこと? いま家の中にいるの?」

「いる。昨日から探してる。どこにもない」

 

電話越しの声は焦っているのに、どこか淡々としていました。美咲さんはそのまま車を走らせ、実家へ向かいます。

 

鍵は、なぜか内側からチェーンが掛かっていない状態で開きました。

 

「……お父さん、昨日ちゃんと鍵、かけた?」

「かけたと思う」

 

家に入った瞬間、鼻をつく生ごみのにおい。居間には新聞とチラシが床に散らばり、テーブルの上には開封済みの惣菜パック。冷蔵庫を開けると、賞味期限が切れた食品がいくつも残っていました。

 

さらに美咲さんが青ざめたのは、台所でした。コンロのつまみが半分回り、鍋が空焚き寸前になっていたのです。

 

「これ……火、つけたままだったの?」

 

父は少し間を置き、こう言いました。

 

「……知らん。朝、湯を沸かそうとしたかもしれん」

 

美咲さんは以前から、父の変化を薄々感じていました。

 

●同じ話を短時間に何度もする

●役所の書類を開けずに積む

●通院日を間違える

●財布や印鑑を「盗られた」と言う(後で見つかる)

 

それでも父はいつもこう言います。

 

「一人で大丈夫だ。子どもに迷惑はかけん」

 

この日も、鍵の件で心配する美咲さんに、父は語気を強めました。

 

「お前が大げさなんだ。俺はまだ自分でできる」

 

けれど、床に落ちた薬の袋、溜まった未開封の郵便物、空焚き寸前の鍋。“できているつもり”と“できている現実”が、噛み合っていませんでした。

 

次ページ独居の増加と、見えにくい「認知機能の低下」
カインドネスシリーズを展開するハウスリンクホームの「資料請求」詳細はこちらです
川柳コンテストの詳細はコチラです アパート経営オンラインはこちらです。 富裕層のためのセミナー情報、詳細はこちらです 富裕層のための会員組織「カメハメハ倶楽部」の詳細はこちらです オリックス銀行が展開する不動産投資情報サイト「manabu不動産投資」はこちらです 石福金属工業のお知らせ エンパワー2月5日セミナーへの誘導です 不動産小口化商品の情報サイト「不動産小口化商品ナビ」はこちらです 特設サイト「社長・院長のためのDXナビ」はこちらです 一人でも多くの読者に学びの場を提供する情報サイト「話題の本.com」はこちらです THE GOLD ONLINEへの広告掲載について、詳細はこちらです

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧