新型コロナウイルスの感染拡大によって景気後退が叫ばれ、先行き不透明感が増すなか、日本経済はどうなるか、不動産はどう動くのかに注目が集まっている。本連載は、多くの現場に立ち会ってきた「不動産のプロ」である牧野知弘氏の著書『業界だけが知っている「家・土地」バブル崩壊』(祥伝社新書)より一部を抜粋し、不動産の現状と近未来を明らかにする。

すでにマンション市場は半減、会社は4分の1

すでにマンションデベロッパーの業界においては、平成バブル崩壊以降、業界再編が進み、マンション分譲市場が半分に縮小する中、プレーヤーは4分の1ほどにその数を減らしています。

 

おそらく、過大な負債を抱えたデベロッパーの中には、部門の切り売りや同業他社との合併を選択するところも出てくるでしょう。また他業種からの買収も盛んになるかもしれません。現に2017年5月、一部メディアで日本郵政による野村不動産の買収報道がなされ、話題を集めました。おそらく水面下ではかなり真面目に検討されてきたのではないかと推測されます。業界再編の芽は出始めているのです。

 

巨額の資金を集め、大規模な箱物ビジネスを展開してきた不動産業界も今後は、「量的拡大」戦略からタウンマネジメントや不動産価値を向上させていくソフトウェア中心の戦略をとるところも出てきそうです。

 

次なるバブル崩壊は、いよいよ日本の不動産業界再編の号砲となる可能性を秘めているといってもよいかもしれません。

 

牧野 知弘
オラガ総研 代表取締役

不動産で知る日本のこれから

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牧野 知弘

祥伝社新書

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業界だけが知っている「家・土地」バブル崩壊

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牧野 知弘

祥伝社新書

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不動産激変 コロナが変えた日本社会

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牧野 知弘

祥伝社新書

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