やってこない人があまりにも多い「事前課題」
反転学習の前段階のインプットを「宿題」や「事前課題」ではなく、別の呼び名にした方がよいのではないかと思っています。
なぜならば、大人にとっても子どもにとっても、宿題は「やりたくないもの」という感覚が染みついており、やってこない人があまりにも多いからです。
企画者側も「前出し」の課題はやってこない前提としていて、研修当日のレッスンプランに事前課題にしたはずのインプット項目を大きく含ませてしまっていることが多いのです。これでは、見せかけの反転学習になってしまいます。復習の意味でちょっとしたクイズを入れるなどの工夫は良いですが、しっかりとした講義はNGです。
「宿題」ではなく「1つのモジュール」という考え方に
前出しした部分は、「宿題」や「事前課題」と捉えるのではなく、1つのモジュールという考え方にシフトしていった方が有効ではないかと考えています。「インプット」という「モジュール1」ができていないと、アウトプット型の集合研修という「モジュール2」には進めないというように、不可欠なステップとしてしまうのです。
例えば、モジュール1(手法:Eラーニング)・モジュール2(手法:集合研修)・モジュール3(手法:上司とのOJT)という見せ方で、ミクロデザインを作成してみるのはいかがでしょうか。
IDは、PDCAを回してより良い人材教育を追求していくための考え方ツールです。基礎をマスターしたら、自社に合わせてより良いものにアレンジしていってください。