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相続税の課税割合が初の「10%超」に
国税庁が公表した令和6年分の相続税の申告事績によれば、相続税が課税された被相続人数は16万6,730人となりました。同年の死亡者数は160万5,378人で、これに対する課税割合は10.4%です。
つまり、亡くなった人を母数にすると、相続税が課税された人の割合は10人に1人を超える水準となっています。この課税割合は、基礎控除が引き下げられた平成27年以降では最高となっています。また、課税割合が10%を超えたのは昭和42年分以降で初めてです。
相続税の申告税額の総額も3兆2,446億円に達しました。相続税が一部の資産家だけに関係する税金ではなく、より幅広い世帯にとって無視できない存在になっていることがうかがえます。
基礎控除の引き下げに加え、資産価格の上昇も影響
課税割合の上昇は、単一の要因だけで説明できるものではありません。
大きな背景の一つが、平成27年の相続税の基礎控除の引き下げです。これによって相続税の課税対象となる財産額の範囲が広がり、その後も制度が定着しています。
一方、近年の地価や株価などの資産価格の上昇も、課税割合を押し上げる方向に作用していると考えられます。
相続税は、被相続人が保有していた財産を相続時点のルールに基づいて評価し、その総額をもとに税額を計算します。そのため、同じ土地や金融資産を保有していたとしても、資産価格が上昇すれば、相続時の評価額が高くなる可能性があります。
特に長年にわたって保有してきた自宅や土地では、取得した当時と現在とで資産価値が大きく変わっているケースもあります。
その結果、「自分は富裕層ではない」と考えている家庭でも、不動産と預貯金、株式などを合計すると、相続税の課税対象となる可能性があります。

