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減税か給付か――なぜ議論がまとまらないのか
社会保障国民会議の実務者会議では、中間取りまとめが難航しています。食料品の消費税率を1%に引き下げる減税と、1%相当額を給付する案に対し、「減税ではなく給付にすべき」とする意見が対立しており、議論はなお収束していません。最終的には総理の政治判断に委ねられる可能性がありますが、そもそもなぜ減税と給付が対立するのか、その論点は十分に整理されているとはいえません。
結論から述べると、減税と給付はどちらか一方が絶対的に優れているというものではなく、それぞれに長所と課題があります。現在の議論は、まさに「帯に短し、たすきに長し」の状況といえるでしょう。
「給付のほうが歓迎される」とは言い切れない
一般には、「効果が現れるまで時間がかかる減税よりも、現金を直接支給する給付のほうが国民に歓迎される」との見方があります。しかし、過去の政策を振り返ると、必ずしもそのようには評価できません。
自民党政権下で実施された複数回の給付金や、民主党政権時代の子ども手当は、いずれも一定の効果があった一方で、政策目的や財源、継続性などを巡ってさまざまな課題も指摘されました。国民から一様に高い評価を受けた政策とはいえず、「給付であれば歓迎される」という前提には慎重な検証が必要です。

