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消費税減税は本当に正しいのか
一橋大学名誉教授の野口悠紀雄氏は、自身の連載「政策・マーケット 野口悠紀雄 新しい経済成長の経路を探る」のなかで、「消費税減税は愚策」であり、「必要なのは、むしろ消費税率の引上げである」と主張しています。
現在の政界では、消費税減税に反対する与党議員や「みらい」を除き、多くの政党が何らかの減税を掲げています。その背景には、物価高騰によって増えた国民負担を軽減したいという考えがあります。
しかし、これほどまでに支持を集めている政策であるならば、なぜ「スピード感をもって」実現しないのでしょうか。その背景には、財源や制度設計など、解決すべき課題が数多く残されていることがあります。
問われる税制の長期戦略
現在の食料品消費税減税の議論で最も不足しているのは、日本の税制を将来どのような方向へ導いていくのかという中長期的な視点です。
日本では少子高齢化が進み、生産年齢人口の減少や労働力不足が今後さらに深刻化することは、各種統計からも明らかになっています。
経済活動が縮小すれば、所得税や法人税といった直接税の税収は伸びにくくなります。一方で、高齢化の進展に伴い社会保障費は増加し続けます。その財源として期待されるのが、景気変動の影響を比較的受けにくい消費税です。

