産後の妻に夫がとった「ありえない行動」の数々
恵子さんは27歳で長女を出産。初めての出産に不安を抱えていましたが、芳夫さんは「仕事で忙しいし、自分がいても何もできない」と立ち会うことはありませんでした。
それでも、無事生まれた長女を見ると「よくやったな」と笑顔を見せた芳夫さん。恵子さんは、夫婦で協力して子育てをしていくんだと信じていました。
しかし、その期待はすぐに裏切られます。長女は夜泣きが激しく、恵子さんは常に睡眠不足でした。それでも、育児も家事もすべて恵子さん任せ。深夜に何度も起きて授乳し、朝になれば洗濯や掃除、食事の支度をしなければなりません。
休日、昼近くに起きてきた芳夫さんが、こう言ったこともありました。
「俺のメシは?」
恵子さんが「少しは手伝ってほしい」と頼むと、「俺は仕事で疲れている」と不機嫌そうな顔。夜泣きで眠れなかった日は、「子どもの泣き声がうるさくて寝不足だ」と文句を言われる――。
「娘を抱いて深夜の公園を歩きながら、涙を流したことが何度もありました。あのことは一生忘れません」
子育ての“いいとこ取り”…消えなかった妻の違和感
もっとも、芳夫さんがずっと「最低の夫・父親」だったわけではありません。長女に続き次女が生まれ、2人が成長する過程で、父親の自覚が出てきたのでしょう。休日、娘たちを公園や遊園地へ連れて行くこともありました。
「娘たちを叱るのも、躾けるのも、私の役目。面倒はすべて私に押し付けて、“娘たちの理解者”みたいな態度で、子育ての楽しい部分だけをやっていただけです」
相変わらず家事もせず、高圧的な夫。恵子さんは長女出産後の時点で、「離婚したい」と考えていたといいます。しかし、子どもたちが大人になるまでは、父親が必要。それに、パートで働く自分には十分な収入がない。だから我慢したのです。
昨年、長女・次女はどちらも家を出て一人暮らしをするように。住宅ローンは完済し、夫は退職金を受け取りました。長年心の中にあった「離婚」という選択肢が、ようやく現実のものになりました。
「どこかで夫が変わってくれるかもと思っていました。ですが、そうはならなかった。あと2年経ったら、彼と1日中一緒の生活。それは、とても耐えられません」

