(※写真はイメージです/PIXTA)

夫は「あと数年で引退し、妻とのんびり老後を過ごす」と信じていました。しかし、妻が胸に抱えていたのはまったく別の思い。きっかけは、30年以上前の出産直後。長年積み重なった失望の先に待っていた、熟年離婚の現実とは?

63歳会社員「老後は妻と一緒に」のはずが…

「あと2年頑張れば、本当の引退だ」

 

63歳の高橋芳夫さん(仮名)は、そう自分に言い聞かせながら働いていました。60歳で定年を迎えた後も再雇用制度を利用し、同じ会社で勤務を継続。給与は現役時代の半分近くになり、役職も外れました。年下社員に指示されることもあり、“楽しく働いている”とは言えない状況でした。

 

それでも、住宅ローンは完済済み。退職金約1,800万円も受け取り、預貯金を合わせた老後資金は4,000万円ほどあります。年金も夫婦で26万円程度受け取れる見込みでした。

 

「65歳になったら妻と旅行でも楽しもう」

 

そんな老後を思い描いていました。ところがある日の夕食後、妻の恵子さん(61歳・仮名)から思いもよらない言葉を告げられます。

 

「話があります。私、離婚したいの」

 

突然の申し出に芳夫さんは耳を疑いました。理由を尋ねると、返ってきたのはさらに衝撃的な答えでした。

 

「もうずっと考えてきたこと。最初は、もう30年以上前よ」

 

次ページ産後の妻に夫がとった「ありえない行動」の数々

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