6月9日~6月15日の「FX投資戦略」ポイント
<ポイント>
・5日発表の米5月雇用統計が強い数字となったことを受け、米金利が大きく上昇。米ドル/円も160円を超えて越週となった。
・円安が160円を超えてきたことで、為替介入の可能性が再び注目される。投機筋の円売りも拡大しており、介入との攻防となれば大きく荒れる可能性。
・今週の米ドル/円は156~161円と予想。
強い米雇用統計の結果を受け、米ドル160円台で越週した先週
先週の米ドル/円は、159円台中心の小動きが続いていました。しかし、5日に発表された米雇用統計が予想以上に強い結果となったことを受けて米金利が大きく上昇し、日米金利差(米ドル優位・円劣位)が拡大。この動きに連れる形で、米ドル/円も160円台に乗せて越週する展開となりました(図表1参照)。
5日に発表された米5月雇用統計では、NFP(非農業部門雇用者数)が前月比17万人増と大幅な伸びを示すなど、全般的に予想以上に強い結果となりました。
これを受けて米金利は大きく上昇し、金融政策を反映する日米2年債利回り差はこの間の最高を更新し2.7%以上に拡大しました。この金利差の拡大が、米ドル/円の160円突破を後押しする要因となりました(図表2参照)。
米利上げ観測強まる一方で、「株急落」が波乱要因に
米金融政策を反映する米2年債利回りは、今回の雇用統計発表を受けて4.16%まで上昇しました(図表3参照)。
これは、米国の政策金利であるFFレートの誘導目標上限3.75%を0.41%上回る水準であり、金利市場がこの先、0.25%の利上げ1回にとどまらず、2回目の利上げまで織り込み始めたことを示す動きといえます。
原油価格の高止まりなどを背景としたインフレ再燃への懸念が続く一方で、雇用市場の悪化といった景気減速懸念は後退しています。
こうしたなか、FRB(米連邦準備制度理事会)が利上げを複数回実施する見通しとなるのかどうかは、今後の米ドル/円の見通しを考えるうえでも重要なポイントとなるでしょう。
ただし5日、米雇用統計発表を受けて米金利が大きく上昇すると、米国の主要な株価指数は軒並み急落しました。ナスダック総合指数は4%以上下落し、フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)にいたっては10%を超える暴落となりました。米金利の上昇が、米国株の“上がり過ぎ”を修正するきっかけとなった形です。
今後、米国株安がさらに広がるようであれば、それが逆に米金利の上昇や米ドル高を抑制する可能性もあります。




