(※写真はイメージです/PIXTA)

これまで、不動産所得がある大家は比較的簡便な帳簿付けでも青色申告の恩恵を受けられてきました。しかし、2026年度税制改正の方針では、高収入オーナーに対してより厳格な記帳とデジタル対応を求める内容が盛り込まれています。本記事では、最大75万円に拡充される控除のメリットと、一方で10万円控除すら受けられなくなる「収入1,000万円の壁」の注意点について、木戸真智子税理士が解説します。

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収入1,000万円超のオーナーは「簡易帳簿」だと増税に

最後に、今回の改正で新設された「収入による制限」について触れます。前々年の収入金額が1,000万円を超えている場合には、簡易な記帳のままでは控除額がゼロになってしまいます。

 

この「1,000万円」とは、前々年の不動産所得または事業所得にかかる収入のことです。固定資産税や管理費などの経費を差し引く前の金額で判定されるため、目安として月々の家賃収入が85万円程度あれば到達するラインとなります。

 

簡易的な記帳を続けているだけで、控除がなくなり増税になってしまうリスクがあります。「自分は対象かもしれない」と感じる人は、今年から複式簿記およびDXへの準備を進めておくと安心です。

制度改正を「経営体制」を見直すチャンスに

今回の改正は、不動産オーナーにとって「事務負担が増える」と感じられる厳しい内容かもしれません。しかし、裏を返せばどんぶり勘定からの脱却を促し、より透明性の高い経営を求めるメッセージとも受け取れます。

 

デジタル化への移行は、最初はエネルギーがいりますが、一度仕組みを作ってしまえば、その後の確定申告は驚くほど楽になりますし、自身の資産状況をリアルタイムで把握できるようにもなります。

 

制度開始直前に慌ててシステムを導入するのは大変です。まだ余裕のあるいまの時期から、クラウド会計の導入や税理士への相談など、少しずつ新しい管理体制への移行を検討してみてはいかがでしょうか。

 

 

木戸 真智子

税理士事務所エールパートナー

税理士/行政書士/ファイナンシャルプランナー

 

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本記事は『アパート経営オンライン』内記事を一部抜粋、再編集したものです。

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