(※写真はイメージです/PIXTA)

孫との時間を楽しみにしている祖父母は少なくありません。共働きの子ども夫婦に代わって孫を預かったり、食事を用意したりと、日常的に子育てを支える家庭もあるでしょう。しかし親子三世代の交流が増えるにつれ、生活習慣や教育方針をめぐって意見が食い違うこともあります。何気なく口にした言葉が、家族関係を変えるきっかけになる場合もあるようです。 ※本記事に掲載している事例は、プライバシー保護および情報の一般化のため、実際の相談事例をベースに一部の数値や設定を変更・再構成したモデルケースです。

「お母さん、やめて」孫を預かるたびに増えた息子夫婦との衝突

「来週から、もう孫には会わせられない」

 

72歳の弘子さん(仮名)が長男からそんなLINEを受け取ったのは、日曜日の夜のことでした。

 

夫の信一さん(74歳)と2人で暮らす弘子さんにとって、息子一家との交流は何よりの楽しみでした。

 

夫婦の年金は合わせて月約21万円。住宅ローンを完済した持ち家で、慎ましく生活しています。

 

長男の健一さん(43歳)は妻と小学2年生の長女、5歳の長男の4人暮らし。弘子さんの自宅から車で20分ほどの場所に住んでいます。

 

健一さん夫婦は共働きで、土曜日にも仕事が入ることがあります。そのため、3年ほど前から、週末になると子どもたちを弘子さん夫婦に預けるようになりました。

 

「孫たちが来る日は、朝から夫婦で準備するんです。夫は公園に連れていくのを楽しみにしていました」

 

昼食を一緒に食べ、午後は近くの公園へ。帰りにスーパーで好きなお菓子を選ばせるのも恒例でした。食費やおやつ代は弘子さん夫婦が負担していましたが、月に1万円ほどの出費を惜しいとは思わなかったそうです。

 

ただ孫たちが成長するにつれて、健一さん夫婦との間に小さな行き違いが生まれ始めました。

 

きっかけは、孫の食事でした。

 

健一さんの妻は、夕食に響かないよう、おやつの量や時間を決めていました。しかし弘子さんは、孫にねだられるとつい菓子パンやアイスを買い与えてしまいます。

 

「たまに来るんだから、少しくらいいいでしょうと思っていたんです」

 

ある日、迎えに来た健一さんから注意されました。

 

「お母さん、夕飯を食べなくなるから、お菓子は決めた分だけにしてほしい」

 

弘子さんは「分かった」と答えたものの、その後も似たようなことが何度か続きました。

 

さらに、長女の習い事についても口を出してしまったといいます。

 

「ピアノばかりじゃなくて、もっと外で遊ばせたら?」

 

孫の前でそう話したところ、健一さんから「本人が好きで通っているんだから、そういうことは言わないで」と指摘されました。

 

弘子さんには、孫を心配する気持ちがありました。しかし息子夫婦にとっては、何度お願いしても約束を守ってもらえない状況だったのです。

 

そして先月、決定的な出来事が起こりました。

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