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トランプ劇場と超富裕層課税 増税か、減税か――税制が映し出すアメリカの真実
奥村眞吾(著)+ゴールドオンライン(編集)
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プエルトリコ移住の理由――税制優遇とACT法
では、なぜLogan Paulらはアメリカ市民でありながらプエルトリコに居住しているのでしょうか。その背景には、連邦所得税の特別扱いがあります。
Forbesによれば、2012年にプエルトリコ政府は富裕層向けの税優遇策「ACT 22」を成立させ、キャピタルゲインや利息・配当収入にほぼ課税されない仕組みを導入しました。暗号資産の高騰も追い風となり、多くの投資家がプエルトリコへ移住しました。その後、より厳格な「ACT 60」が施行され、新規移住者には地元貢献や非営利団体への寄付が義務付けられています。
プエルトリコの歴史と税制の特殊性
プエルトリコは1898年の米西戦争後、スペインの植民地からアメリカの自治領となりました。1917年には居住者にアメリカ市民権が与えられましたが、大統領選での投票権はなく、議会代表も持たない状況です。このため、所得税は連邦政府ではなくプエルトリコが管轄してきました。
税制の恩恵を受けるには条件が厳格で、年間183日以上の居住、家族やビジネスの拠点が現地にあること、生活の実態がプエルトリコであることを証明する必要があります。単にプエルトリコ企業に勤めるだけでは、連邦税の対象となります。
財政状況と現実的な移住事情
一見タックスヘイブンのように見えるプエルトリコですが、財政状況は厳しいです。2017年には破産申請を行い、ハリケーンなど自然災害による被害も甚大です。そのため、低税率だけを目当てに移住するわけではなく、多くの現地住民や移住者は仕事や生活のためにアメリカ本土へ戻る例も少なくありません。それでも、税金を抑えたい富裕層にとって、プエルトリコは依然として魅力的な居住先となっています。
奥村 眞吾
税理士法人奥村会計事務所
代表
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