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「契約者」が誰かによって、課税の扱いが変わる
①相続開始時点において、まだ保険事故が発生していない生命保険契約であること
これは、被相続人が死亡した時点(=相続開始時点)で、まだ保険事故が発生していないことを条件としています。つまり、被相続人自身が被保険者になっていないケースです。
たとえば、被相続人が夫で契約者かつ保険料の負担者、そして被保険者が妻である場合を考えてみましょう。この場合、夫が死亡しても被保険者が亡くなったわけではないため、保険事故が発生したことにはならず、保険金の支払いはありません。
吉田課長「生命保険金の範囲については、もう1つ要件がありますね」
はい。それが、②の要件です。
②一定期間内に保険事故が発生しなかった場合に、返還金などを支払わない生命保険契約(=掛け捨て型の定期保険)を除くこと
吉田課長「なぜ掛け捨て型は除外されるんですか?」
被保険者が死亡しても死亡保険金が支払われない契約は、相続開始の時において経済的な価値がないと考えられるため、みなし相続財産の対象外となっています。
③被相続人以外の者が、その生命保険契約の契約者であること
吉田課長「③の要件は、契約者が被相続人以外の場合ということですよね?」
はい、そのとおりです。生命保険契約の契約者は、保険金の受取人の指定や変更、保険金額の変更、解約などを行える権利、つまり、生命保険に関する決定権や変更権を持っています。
これは、契約者が生命保険契約に関する権利の経済的価値を所有しているということを意味します。
一方で、その経済的価値を生み出す源泉(根拠)は保険料の支払いです。もし保険料を負担しているのが被相続人であり、契約者が別の人である場合、被相続人の死亡をきっかけに、その経済的価値が契約者に移転することになります。これが「保険料を負担している被相続人の生命保険契約に関する権利」であり、みなし相続財産とされる理由です。
吉田課長「では、生命保険契約の契約者が被相続人本人だった場合はどうなるんでしょうか?」
契約者は生命保険に関する権利を持っているため、保険料を支払った被相続人が契約者である場合は、その権利を持っています。つまり、本来の相続財産として扱われます。したがって、その場合は遺産分割協議の対象となります。
