(※写真はイメージです/PIXTA)

子どもの将来を考えたとき、多くの親は英会話やスポーツなどの習い事に力を入れます。もちろん、それらも素晴らしいスキルとなるでしょう。一方で、富裕層の家庭では、“ある教育”が重視されています。 それは、資本主義社会を生き抜くために不可欠な教養です。市川雄一郎氏の著書『普通のひとでも富裕層になれる シンプルな投資の学び』(日経BP)より、富裕層の教育の特徴と一般家庭との違いをみていきましょう。

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高校で必修化も、現場で戸惑いの声…日本の「金融教育」の遅れ

ニュース等でご存じの人も多いと思いますが、高校の家庭科や社会科の科目に「お金の教育」に関するカリキュラムが追加されました。

 

では、なぜ最近になって導入され始めたのか? 成人年齢が18歳に引き下げられたこともあり、社会に出る前にお金の知識がないと困るという理由が大きいといわれています。

 

しかし導入当初、生徒にお金の教育を施す先生方は大いに戸惑ったという声が多くありました。なぜなら金融教育を受けた経験がない教師がほとんどで、自身が投資や資産運用に対する知識を持っていない状況で教えることに大きな不安を覚えたのです。

 

実は以前、私は金融教育を受け持つ先生方と話す機会があり、そうした多くの不安の声を直接耳にしたことがあります。ちなみに現在では高校1年生から金融教育のカリキュラムが採用され、授業時間も増加しましたが、小学校や中学校ではまだ導入した事例はあがっていない状況です。

 

個人的な見解ですが、私はもっと多くの生徒に金融教育を施すべきだと考えますし、それが当たり前になってほしいと願っています。なぜなら、小さい頃から金融教育を受けた人とそうでない人では、お金に対する考え方が大きく変わる可能性があるからにほかならず、実際日本では証券口座を保有する人が全体の約2割しかおらず、そのなかで運用を行っている人はさらに少ない状況だからです。

 

投資がいかに大事かが理解されず、その基本を学ぶこともない、という現状が露呈されているわけで、それを変えるためには、やはり小さいうちから金融教育を施していくことが当たり前になる必要があると思います。

 

次ページアメリカの小学校、社会科のグループワークでやっていること

※本連載は、市川雄一郎氏による著書『普通のひとでも富裕層になれる シンプルな投資の学び』(日経BP)より一部を抜粋・再編集したものです。

普通のひとでも富裕層になれる シンプルな投資の学び

普通のひとでも富裕層になれる シンプルな投資の学び

市川 雄一郎

日経BP

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