11月18日~11月24日の「FX投資戦略」ポイント
<ポイント>
・先週の米ドル/円は一時155円まで続伸。ただいわゆる「シャットダウン」終了後は株価が反落し円安も一段落。
・株価は短期的な「上がり過ぎ」の反動局面の可能性も。いわゆる「アベノミクス株高・円安」第1幕終了との類似に注目。
・今週の米ドル/円は152~155円で予想する。
先週の振り返り=「シャットダウン」終了の好感として155円まで米ドル高値更新
「シャットダウン」終了後は株価反落=円安も一巡
先週の米ドル/円はこの間の高値を更新し、一時155円台まで続伸しました(図表1参照)。米政府機能の一部停止、「シャットダウン」終了への期待からNYダウが高値を更新したことなどが好感され米ドル買い材料になったとされました。ただ実際にシャットダウンが終了したあとは、むしろ株価も大きく下落し、米ドル/円も週末は一時153円台半ばまで反落する場面もありました。
シャットダウン終了を好感した米ドル買いとはいうものの、それを受けて米金利が上昇し、日米の金利差(米ドル優位・円劣位)が拡大したというわけではありませんでした(図表2参照)。その意味では、実体的にはシャットダウン終了を口実とした投機的な米ドル高を試す動き、またはむしろこの間続いていた日本の財政リスクを懸念した円売りが影響した可能性があったのではないでしょうか。
株価反落は「上がり過ぎ」の反動か
そのうえで、シャットダウン終了後、株価の大幅な下落が目立つようになると、米ドル高・円安も一段落となりました(図表3参照)。それにしてもなぜ、米経済へのマイナス要因と考えられた米政府機能の一部停止という「シャットダウン」が実際に終了したことに対し、株価はむしろ下落リスクが顕在化するようになったのでしょうか。
日本株の場合なら、それは短期的な「上がり過ぎ」の影響ということではないでしょうか。日経平均の90日MA(移動平均線)かい離率は一時20%まで拡大、短期的な「上がり過ぎ」懸念がかなり強くなっていました(図表4参照)。シャットダウン終了は、本来的には株価が好感する要因ですが、それにもかかわらず株買いが行き詰ったことで、すでに株価が「上がり過ぎ」になっていることを確認し、その修正が始まったということではないでしょうか。




