この家、夫に残していいの?…80歳母から1,000万円の自宅を相続した55歳女性、脳裏にチラつく「夫の先妻との子供」の影【相続の専門家が解説】

この家、夫に残していいの?…80歳母から1,000万円の自宅を相続した55歳女性、脳裏にチラつく「夫の先妻との子供」の影【相続の専門家が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

母親の死をきっかけに、姉妹で円満に相続手続きを終えた55歳の織恵さん。しかし、ふと将来を考えたとき、自分が夫より先に亡くなった場合、家が先妻の子どもに渡ってしまう可能性があると気づき、不安になりました。「夫には住み続けてほしいけれど、姉妹の手から完全に離れるのは避けたい」そんな悩みを抱えた織恵さんの相談に、相続実務士の曽根惠子氏(株式会社夢相続代表取締役)が詳しく解説します。

遺言書が必須、配偶者居住権が使える

織恵さんの遺志を実現するためには遺言書を作成し、夫には「配偶者居住権」を相続させるとし、所有権は姉妹か甥姪とすることが必要です。


「配偶者居住権」としておけば夫はずっと家に住み続けることができるため、織恵さんの姉妹ともめ事になることはないと言えます。


そうした方法があると知って織恵さんは安心されました。まずは姉と妹に相談し、夫にも了解をもらって遺言書を作りたいということでほっとされたようです。

 

 相続実務士のアドバイス

●できる対策⇒夫に「配偶者居住権」を相続させるという遺言書を作成しておく。所有権は家を相続させたい姉、妹、甥、姪の中から決めて遺言書で指定しておく。
       

●注意ポイント⇒夫に先妻の子どもがいるため、夫の財産について相続の権利がある。織恵さんが先に亡くなった場合を想定して遺言書を作っておくようにする。

 

 

 

曽根 惠子
公認不動産コンサルティングマスター
相続対策専門士
相続実務士®

株式会社夢相続 代表取締役

 

◆相続対策専門士とは?◆

公益財団法人 不動産流通推進センター(旧 不動産流通近代化センター、retpc.jp)認定資格。国土交通大臣の登録を受け、不動産コンサルティングを円滑に行うために必要な知識及び技能に関する試験に合格し、宅建取引士・不動産鑑定士・一級建築士の資格を有する者が「公認 不動産コンサルティングマスター」と認定され、そのなかから相続に関する専門コースを修了したものが「相続対策専門士」として認定されます。相続対策専門士は、顧客のニーズを把握し、ワンストップで解決に導くための提案を行います。なお、資格は1年ごとの更新制で、業務を通じて更新要件を満たす必要があります。

 

「相続対策専門士」は問題解決の窓口となり、弁護士、税理士の業務につなげていく役割であり、業法に抵触する職務を担当することはありません。

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