(※写真はイメージです/PIXTA)

アパート経営では、万が一のときのために「相続」について考えておかなければなりません。アパートの相続の際、後悔することのないようにするためには、いくつかのポイントを押さえる必要がありますが、一体どのようなものでしょうか。本記事では、アパート経営の最終局面である「相続」について、法律事務所Zの溝口矢弁護士が解説します。

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子どもたちのためのはずが…遺したアパートが相続争いの火種に

60代のアパートオーナーのAさんは、万が一のことがあった場合にも3人の子どもたち(配偶者は先に他界)が仲良く幸せに暮らしていけるよう財産を残したいと考え、堅実にアパート経営を行ってきました。経営するアパートの価値は4,500万円(ローン返済済み)。Aさんは、そのアパートの1室に長女と2人で暮らしていました。

 

そしてある日、心配していた「万が一」の事態が現実となり……Aさんは急病によって亡くなってしまいます。

 

Aさんのアパート以外の財産は、貯金が数百万円程度あるのみでした。Aさんは遺言書を遺していなかったため、3人の子どもたちは相続について話し合うことに。しかし、意見は対立してしまいました。

 

自分が住んでおり、生前両親が大切にしていたアパートを売りたくないと考える長女。Aさんの死亡をきっかけにアパートを売却して得たお金を平等に分配し、新たなスタートを切るべきだと考える2人の息子たち。

 

お互いに公平・平等な相続をすること自体に争いはないものの、方針について意見がまとまらず、結局は調停でも解決ができないまま裁判へ……。

 

Aさんの「子どもたちに仲良く幸せに暮らして欲しい」という願いとは裏腹に、激しい言い争いが繰り広げられることとなってしまいました。これではAさんは浮かばれません。

 

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次ページ事例の反省点

本記事は『アパート経営オンライン』内記事を一部抜粋、再編集したものです。

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