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著名な投資家ハワード・マークス氏が語るバブル
著名なクレジット投資家のハワード・マークス氏が、2025年年頭の投資家向けメモで、バブルについて書いています。
先に重要な点を強調しておくと、彼は「いまはバブルだ」と主張しているわけではありません。「バブルとはどういうものか」について、彼なりの考えを開陳しています。以下に端折りつつ、補足しつつ、重要な点を記しておきます。
「先読み」のしすぎは、「間違っている」ことと同じ
ハワード・マークス氏は、「マーケットにおいては、早すぎることは間違っていることと同じである」と述べます。
筆者なりに補足をすると、たとえば、ある商品やサービスの将来性を確信し、それらを提供する企業やセクターについて「次はこれが来るから、いまが買いだ」と主張したとしても、火がつくまでには何年もかかる場合があります。
逆に、バブルを確信して「バブルだから、売却したほうがいい」と主張したとしても、バブルがはじけるまでに何年もかかる場合があります。
「バブルだ」と主張することも、その崩壊を主張することも「間違い」につながることが往々にしてあるため、軽々にはそうすべきでないということでしょう。また、人によっては、「バブルとわかりつつも、バブルに乗っていく戦略」を取るかもしれません。
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フィデリティ投信株式会社
マクロストラテジスト
大阪大学大学院経済学研究科博士前期課程修了後、農林中央金庫にて、外国証券・外国為替・デリバティブ等の会計・決済業務および外国債券・デリバティブ等の投資・運用業務に従事。
その後、野村アセットマネジメントの東京・シンガポール両拠点において、グローバル債券の運用およびプロダクトマネジメントに従事。
アール・ビー・エス証券にて外国債券ストラテジストを務めた後、2013年にJ.P.モルガン・アセット・マネジメントに入社、2019年同社マネージング・ディレクターに就任。ストラテジストとして、個人投資家や販売会社、機関投資家向けに経済や金融市場の情報提供を担う。2020年8月、フィデリティ投信入社。
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