米国債入札日のS&P 500変動率
[図表1]に示すのは、各年の全営業日におけるS&P 500の日次平均変動率【青】と、米国10年債入札日におけるS&P 500の日次平均変動率【オレンジ】を比較したものです。
特に2025年に入って以降、米国債入札日の株価変動率【オレンジ】が、全営業日の株価変動率【青】に比べて高くなっています。株式市場は「米国債市場の需給動向」を注視しているように見えます。
また、米国債入札日の株価変動率【オレンジ】だけに注目すると、直近の水準は2002年や2008年と肩を並べます。2002年は米国企業の会計スキャンダルが生じ、株式市場が調整していた頃です。2008年は世界金融危機時です。要因は別として2025年の(入札日における)株価変動率は「株式市場の大幅調整時並みに高い」と言ってよさそうです。
米国債入札日の米国債利回り変動幅
では、米国債そのものの値動きは入札日において高まっているでしょうか。
[図表2]に示すのは、各年の全営業日における米国10年債利回りの日次平均変動幅【青】と、米国10年債入札日における米国10年債利回りの日次平均変動幅【オレンジ】を比較したものです。
前節のS&P 500のケースとは対照的に、2025年に入って以降の、米国債入札日の利回り変動幅【オレンジ】は全営業日の利回り変動幅【青】とほとんど変わりません。
【同じ図】の1980年代前半をみると、米国債入札日の利回り変動幅【オレンジ】は、全営業日の利回り変動幅【青】に比べて高くなっています。【オレンジ】と【青】を問わず、1980年代前半の利回り変動幅の水準が1980年代後半以降に比べて高いのは、米国債利回りの水準が高いことが影響しているでしょう。当時は1960年代の財政拡張と1970年代の高インフレ、そして1980年前後の強烈な引き締めにより、利回りが上昇していました。
特に今年に入って以降、当時と同様に財政拡張とインフレの高止まりが意識され、米国債の需給が話題になりますが、米国債の入札日に変動幅が大きくなることは、少なくとも米国10年債に関してはなさそうです。
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![[図表1]S&P 500の日次平均変動率](https://ggo.ismcdn.jp/mwimgs/8/7/540/img_87d2f45f0f8b27fa2093b03e2015f67f165018.png)
![[図表2]米国10年債利回りの日次平均変動率](https://ggo.ismcdn.jp/mwimgs/7/d/540/img_7d4a541a62c1ea4f254386e1f58e46d3129549.png)