自由で豊かな人生を実現するには、「一生働く覚悟」が求められる時代になりました。かつての夫が稼ぎ、妻が家庭を守るという「標準世帯」のモデルは過去のものとなり、公的年金の減少や教育費・住宅価格の高騰により、共働きや女性の経済的自立が不可欠となっています。ファイナンシャル・プランナーである中村芳子氏は、年収250万円、貯金ゼロでも、お金をコントロールする力があれば、共働きなら1億円、シングルでも4,500万円以上貯めることができると話します。中村氏の著書『女性が28歳までに知っておきたいお金の貯め方・ふやし方』(三笠書房)より一部抜粋・編集してお届けする本連載。本記事では、給料天引きや自動積立など、効率的かつ確実に貯蓄を増やす方法をご紹介します。
「使う前に貯める」は鉄則……超便利な金融商品
貯金の基本は、自動積立だ。貯蓄上手な人は、例外なくこれを使っている。
勤務先に給料天引きのシステムがあれば、それを使う。なければ、金融機関の自動積立システムを使う。両方使ってもいい。基本を解説しよう。
①給料天引きで積み立てる(申し込み先はいずれも勤務先)
●財形貯蓄
会社が契約している金融機関の金融商品に、月々、またはボーナスから一定額を積み立てる。一般財形(使い道自由)、財形住宅(住宅資金向け)、財形年金(老後資金向け)の3種類。財形住宅と財形年金は一定枠まで利息に税金がかからない(通常は利息の20%が税金として引かれる)。
3つのいずれかを利用していて、一定の条件を満たせば、住宅資金や教育資金を普通より安い金利で借りられる特典もある。将来住宅を購入する予定があるなら、まずは財形住宅がお勧め。
●社内預金
会社にお金を預けて積み立てるもの。銀行預金より金利が高い場合が多い。ただし、預入限度額が小さいことが多く、最近では制度を廃止する会社もふえている。
●持ち株会(自社株積立)
勤め先が上場企業ならこの制度があるかも。勤めている会社の株式を毎月一定額ずつ買っていく制度。会社によっては奨励金が出るなど優遇制度がある。
会社が成長して株価が値上がりすれば大きく資産をふやせる反面、株価が値下がりすれば損するリスクもある。最悪、会社が倒産すれば失業するうえに資産を失う危険も。積み立てるなら、ほかの積立と並行して少額に抑えるのが基本だ。
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ファイナンシャル・プランナー。アルファアンドアソシエイツ代表取締役。
長崎市出身。早稲田大学商学部卒業。
メーカー勤務を経て、1985年に独立系ファイナンシャル・プランニング会社MMIに転職。日本の女性FP第1号となり、ファイナンシャル・プランニング業務全般に携わる。
91年、友人と現在の会社を設立。個人向けのライフプラン、保険見直し、家計管理、資産づくりなどのFPコンサルティング 、金融記事の執筆・監修(単行本、新聞、雑誌など)、FP・金融セミナーの講師などをおこなっている。
1990年代から雑誌や新聞で家計診断の記事を連載し、1000件以上の実績がある。FPの視点から家計診断、家計アドバイスを行う第1人者。2008年〜11年は毎月、みずほ銀行のウェブサイト「おうちのおかね」で新婚カップルの家計アドバイス記事を掲載。みずほ銀行には現在も不定期に家計アドバイス記事を提供している。女性向けのFP相談サイト「FPCafe」で2016年からWeb上のマネー相談を受けており、最も人気ある回答者と評価されている。個人向け有料相談では近年、国際結婚カップルや海外在住カップル、同性カップルの相談が増えている。
12万部のベストセラー『20代のいま、やっておくべきお金のこと』(ダイヤモンド社)や『結婚したら、やっておくべきお金のこと』など著書多数。
著者プロフィール詳細
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連載年収250万円、貯金ゼロでも「4,500万円以上貯まる」お金の増やし方をFPが解説