普通預金なら10年、20年かけても金額はそのまま。だが……
投資は、損するリスクがあるからイヤ! 私は安全な預金だけで貯める、という人も少なくない。でも、添付のグラフを見てほしい。
10年前、20年前にNISAで投資信託の積立を始めていたら、今どうなっているか? 過去の数字から試算したものだ。
2014年9月から2024年8月まで10年間、月1万円を積み立てていたら
・日本株のインデックスファンド120万円→217万円
・世界株のインデックスファンド120万円→269万円
同じように、過去20年間、月1万円を積み立てていたら
・日本株のインデックスファンド240万円→679万円
・世界株のインデックスファンド240万円→931万円
私はリスクをとりたくない、と普通預金に預けていたら、10年かけて貯めた120万円は120万円のまま、20年で貯めた240万円は240万円のままだ。さあ、自分はどうする? よく考えよう。
NISAの仕組み……つみたて投資枠と成長投資枠
NISAはふたつのカテゴリーからできている。「つみたて投資枠」と「成長投資枠」だ。シンプルにするため、「つみたて枠」、「成長枠」と呼ぶことにする(もっと馴染みやすいネーミングにしてほしかったなぁ)。
つみたて枠は、①積立で、②決められた投資信託だけを買う。③上限は月10万円、トータル600万円。
成長枠は、①積立でも一括でも、②その金融機関で扱う多くの投資信託、証券会社なら株式や債券など、いろいろな投資商品が買える。③上限は年240万円、トータル1200万円。
投資信託の積立に、NISAを最大限利用すると、月30万円までトータル1800万円まで投資できる。この本ではこの方法、つまり「成長枠も積立に使う」を勧める。
NISAはいつでも解約できる。いつでも、投資信託や株式を売った代金を引き出せる。
退職のための資金づくりを応援する「iDeCo」は、よくNISAと比べられるが、60歳にならないと解約できないという条件がある。いつでも解約できるのはNISAの魅力だ。
中村 芳子
ファイナンシャル・プランナー
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