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20代や30代で老後の心配をする必要はありませんが、将来に備える積立は大切です。この年代では、積立定期預金やNISAを活用した投資信託の積立が基本。ただし、老後資金に特化したiDeCoの利用は少し先でも遅くありません。ファイナンシャル・プランナーである中村芳子氏の著書『女性が28歳までに知っておきたいお金の貯め方・ふやし方』(三笠書房)より一部抜粋・編集してお届けする本連載。本記事では、iDeCoがNISAとどう違うのか、そしてなぜ40歳以降に始めるのが適しているのかを具体的に解説します。

20代、30代で老後の心配は不要=「貯金をしなくていい」ではない

20代、30代で老後の心配をしてはいけない。でもそれは、貯金をしなくていい、という意味ではない。20代も30代も、収入の一定割合の積立を続けていく。積立定期預金と、NISAの投資信託の積立で。

 

「じゃあ、iDeCoはどうなの?」という疑問が出てくるかもしれない。いい質問だ。「iDeCo(イデコ)」は、よくNISAと比べられるから、こちらも知っておこう。

 

どちらも、①自分で金融機関を選んで口座を開き、②商品と金額を選んで、③将来のために積み立てる。この3つは似ている。でも、NISAがいつでも引き出せるのと違って、iDeCoは60歳以上にならないと引き出せない。これが最大の違い。

 

NISAで積み立てた分は、結婚するときや家を買うときの頭金、留学資金や起業資金、出産費用や子どもの教育費などに使えるが、iDeCoは老後にしか使えない。それ以外の違いは添付の表のとおり。

 

 

iDeCoを「ひと足先に始めた方がいい」場合

iDeCoは、individual-type Defined Contribution pension plan の略。「個人型確定拠出年金」のこと。個人が自分のために手続きして加入するから個人型(似た仕組みの「企業型確定年金」があり、企業が従業員のために積み立てる)。

 

20代、30代は、投資はNISAだけで十分だ。40歳になったら、老後のためにiDeCoの積立を始めてもいいだろう。なのでこの本では、詳しい説明は避ける。

 

ただし、個人事業主やフリーランスは、ひと足先に30代でiDeCoを始めてもいい。65歳から受けとる公的年金が、会社員より少ないからだ。

 

以前は、老後に備えるものとして、保険会社の「個人年金保険」がわりと人気だった。でもiDeCoが始まってからは魅力が薄れた。もし、個人年金保険を勧められても、20代、30代では加入の必要はない。入るなら(40歳になって)まずiDeCo。そのあとに検討しよう。

 

 

中村 芳子

ファイナンシャル・プランナー

 

 

 

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女性が28歳までに知っておきたいお金の貯め方・ふやし方

女性が28歳までに知っておきたいお金の貯め方・ふやし方

著者:中村 芳子

三笠書房

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