どんどん痩せていく…心配する長男の前から消えた高齢母、「葬儀はとっくに終わった」人から聞かされ絶句、姉から届いた「絶縁状」と「遺言書の中身」に再び絶句

どんどん痩せていく…心配する長男の前から消えた高齢母、「葬儀はとっくに終わった」人から聞かされ絶句、姉から届いた「絶縁状」と「遺言書の中身」に再び絶句
(※写真はイメージです/PIXTA)

ある男性は、高齢となったひとり暮らしの母親の健康を案じていました。ところが、近居の姉がいつのまにか母を引き取ってしまい、男性は母親と音信不通に。その後施設入所となるも、やはり情報はもらえません。やきもきしているうちに衝撃の展開が…。相続実務士である曽根惠子氏(株式会社夢相続代表取締役)が、事例をもとに解説します。

父の死…実家不動産を相続したのは「別居の長男」

今回の相談者は、50代の佐藤さんです。関係のこじれた姉と、70代で亡くなった母親の相続についてトラブルになっているので相談に乗ってほしいと、筆者の事務所を訪れました。

 

佐藤さんは長男で、姉との2人きょうだいです。大学卒業後は大手企業に就職し、それを機会に独立。20代で結婚し、2人の子どもにも恵まれました。30代で購入した都内の自宅に、いまは夫婦2人で暮らしています。

 

「父親は7年前に亡くなりました。父親は遺言書を残しており、とくに問題なく手続きを終えています。私が実家を相続し、母が預貯金の半分と不動産2つを、残り半分の預貯金は、私と、姉と、両親と養子縁組をしている私の妻の3人で、均等に分けました」

 

父親が亡くなったことで、佐藤さんの名義となった実家には、母親がひとりで暮らしていました。佐藤さんは大学卒業後に実家を離れて以降、実家に戻ったことはなく、また、今後も住む予定はありません。

 

佐藤さんの姉は、実家から車で15分程度の賃貸マンションに夫婦と子ども3人で暮しており、母親のところへ孫たちを連れて頻繁に遊びに行っているようでした。

痩せた母を案じていたら…いつの間にか実家から姿が消えた?

「ここ数年、たまに母親の顔を見に実家へ戻ると、急に年を取った印象で、姉には〈母さん、ずいぶん痩せたようだが栄養が足りているのか?〉などと尋ねていたのですが、去年の春に実家に行ったところ、空き家になっていまして…」

 

佐藤さんが驚いて庭を行き来していたところ、ご近所の方から声をかけられました。

 

「〈お母さん、いまはお姉ちゃんの家で暮らしているよ?〉と教えてもらいました。姉が私に知らせず、勝手に母を引き取っていたのです」

 

このころから、姉と佐藤さん夫婦の関係はギクシャクするようになりました。母親に会うために佐藤さん夫婦が姉の家を訪れても「寝ている」「出かけている」などといって会わせてもらえなくなり、その後は施設に入所させたようでしたが、場所も何も一切教えてもらえなかったのです。

母親の預金はすべて姉の管理下に

「姉は母を引き取り、母のお金をすべて管理するようになりました。そのため、母の資産がどうなっているのか、私にはまったくわからないのです」

 

父親が亡くなったときの記憶では、母親自身の預金と合計で7,000万円ほどあったはずだといいます。

 

また、預金のほかに父親から相続した2カ所の不動産ですが、どうやら駅近の1ヵ所は売却したようだと、これもご近所の方が教えてくれました。

 

「姉には何度も接触しようとしましたが、ダメでした。その後、送られてきたのがこれです」

 

佐藤さんはカバンから封書を取り出しました。

 

筆者と提携先の税理士が確認すると、1枚目は、激しい文章が書き連ねられた〈絶縁状〉といえるものでした。

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