「怒りっぽくなった」は老化のサイン
近頃「怒り」の感情が強くなってきたと自覚したら、前頭葉の老化が原因の可能性があるので注意が必要です。もともと怒りっぽい性格など、個性の範疇に括られる場合だけでなく、意欲や感情を司る脳の前頭葉が老化により萎縮することも、「怒りっぽくなる」原因と考えられるからです。
まだ会社員など現役で働いている場合は、一時の怒りによる失敗が命取りになることもあるのでさらに注意すべきでしょう。定年後だとしても、怒りに任せて相手に謝罪を強要したり、手でも出してしまったら取り返しのつかない結果になる恐れもあります。
昔と違い、防犯カメラが街中や車中などに設置され、手元のスマートフォンで録画や録音が簡単にできる現代では、「怒りの感情を爆発させたほうが負け」かもしれません。
大きな個人差はあるとは言え、誰もが歳を重ねれば前頭葉の機能が落ちてきて、湧いてきた怒りを制御する機能が弱まることを知っておくべきだと思います。
そのうえで、もし自分が「カッとしやすい」と感じるなら、「アンガーマネジメント」に取り組んでみるのも一つの手かもしれません。
「怒り」の感情を上手にコントロールする手段の一つとして知られるようになりましたが、これは「怒らない」ための対策ではなく、自分の「怒り」の内容にきちんと向き合い、その表し方をコントロールして、他者とうまくコミュニケーションをとるために行われるものです。
ただ私自身は、前頭葉の老化によって無感動・無表情になっていくことよりも、カッとなった時に素直に怒りの感情が表せる方のほうが、老人性うつや認知症予防の観点からはいいと思いますし、人間的にも魅力的な方が多い印象があります。
和田 秀樹
精神科医
※本記事は『老化恐怖症』(小学館)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。
注目のセミナー情報
【海外不動産】12月18日(木)開催
【モンゴル不動産セミナー】
坪単価70万円は東南アジアの半額!!
世界屈指レアアース産出国の都心で600万円台から購入可能な新築マンション
【事業投資】12月20日(土)開催
東京・門前仲町、誰もが知る「超大手ホテルグループ」1階に出店!
飲食店の「プチオーナー」になる…初心者も参加可能な、飲食店経営ビジネスの新しいカタチとは?
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】
「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

