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豊洲のタワマンに住む人が自らを「勝ち組」だと思えないワケ
一般的な日本人の感覚からすると、中国系の友人たちの勉強量は異常だという。小学生の共通言語であるニンテンドースイッチを持つことも禁止され、ひたすら机に向かうことを強いられている子もいる。
中国系の親たちは中国人コミュニティだけが参加できるSNSグループを通じて子供の成績やテストの情報を共有しており、受験を巡る情報戦でも多くの日本人家庭は負けているとのことだ。
前述の女性の家では、夫が子供のテスト結果に口を挟むようになったことも頭痛の種だという。
成績が落ちるにつれ、「日本語が母国じゃない奴らに負けるなんて、勉強が足りないんじゃないか!」と激怒。X(旧Twitter)やブログで有名な教育系インフルエンサーの投稿を参考に、早朝からつきっきりで勉強を見るようになり、そのことで家庭の雰囲気が悪化しているという。
湾岸のなかでも東雲や有明と異なり、豊洲のような高価格帯のタワマンに住む住民は高学歴な人が多く、「東大や医学部、最低でも早慶を狙える学校に通わせないと負け組」といった空気が漂うという。
偏差値を上げるために家庭がズタボロになろうとも、親もそれ以外の道を知らないため、受験戦線からの離脱には勇気がいる。
女性は「豊洲のタワマンに住んでいる大半の人は誰も自分達のことを勝ち組だなんて思っていない」と嘆く。いくら年収が高くても子孫に引き継げる資産があるわけではなく、タワマンの含み益は取り出すことができないまま、教育投資で多額の費用が消える。
塾についていけない子のために塾とは別に個別指導塾に通わせたり家庭教師をつけたりする家庭も多く、塾代だけで年間200万の出費は覚悟しているという。
自ら望んで机に向かう子供は一握りだ。幼少期から自由な時間を奪われ、中国系の子供との受験戦争で消耗する日々。
冒頭の女性も目が光を喪っていく我が子を心配しながらも、それでもブレーキをかけることができないまま、「受験が終わるまでのあと1年だけ……」と自分に言い聞かせているという。
「同じマンションに住んでいた知人は、子供の小学校入学を機に城南地区に引っ越しました。こっそりお受験用の幼児教室に通わせていて、春から私立小学校に通うそうです。私も最初から豊洲なんかに住まなかったらよかったのかもしれない」
取材終了間際、女性の言葉には諦めにも似た感情が込められていた。
帰り際に訪れた豊洲ぐるり公園ではベビーカーを連れた幸せそうな家族が多く見受けられ、耳を澄ますと中国語も飛び交っていた。
微笑ましく、国際色豊かな理想的な光景だが、まだあどけない子供たちもやがて、この競争社会で消耗していくのだろうか。勝ち組のようにみえる彼らもまた、国をまたいだ歪んだ学歴社会の犠牲者なのかもしれない。
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