(※写真はイメージです/PIXTA)

晴海フラッグ、パークタワー勝どきなど中央区エリアの物件値上がりにみるように、タワマン人気が収まる気配を見せない。再開発への期待による相場上昇や、外国人投資家の円安による参入も理由の一部だが、最も大きいのは、日本人の「プチ富裕層」のタワマン購入意欲の高まりだろう。しかし、目端の利く賢い人、本当の富裕層ほどタワマンを回避する傾向にあるようだ。なぜ彼らはタワマンを選ばないのか。そしてどこに住んでいるのだろうか。

ここ数年で値段が跳ね上がった、勝どきのタワマン

少し前、ニュースでも盛んに報じられていた「晴海フラッグ」の転売問題。法人が投資目的で多数の部屋を買い占め、高値で販売していたとのことで、NHKが確認したところ、元の値段の1.5倍から2倍超の価格で売買されていることが明らかになった。なかには約1億円で購入した物件が2億超の値段で売買されたという例もあるという。

 

なにより問題なのは、「晴海フラッグ」は東京都が事業を監督する元選手村を改修したマンション群であり、本来東京都が得るはずだったお金が、いわゆる「転売ヤー」にかすめ取られたということだ。

 

それにしても、なぜこれほどまでの金額が上乗せされても売れるのか?

 

晴海フラッグに限らず、中央区エリア、そのなかでもとくに勝どきのタワマンは次々と高値で成約しており、ここ数年で値段が跳ね上がっている。まだまだ円安で割安感を感じる海外投資家の影響もあるが、パワーカップルを中心とした多くの日本人が買い漁っていることが主要因である。

勝どきのタワマン、まさかの「バブル状態」?

勝どきエリアのタワマンの動きは、とくに凄まじい。人気のタワマンである駅直結の「パークタワー勝どき」は、2020年の一次販売では坪400万円程度だったが、2024年9月現在、なかには坪1,000万円台で不動産サイトに掲載されているものもある。70m2換算で単純計算すると、8,468万円(400万円/坪)→2億1,170万円(1,000万円/坪)だ。100m2超は3億円を超えている物件もある。

 

価格だけを見るとバブルのようにも見えるが、実は勝どきを中心とした湾岸エリアはまだまだ再開発を控えており、ポジティブな要素が盛りだくさんだ。

 

一般的に、再開発されると周辺エリアの相場は押し上げられる。再開発の期待で上がり、完成してもなお上がることが多い。もちろん、リセールバリューを意識しているパワーカップルの購入や、海外投資家からの参入も価格上昇の要因として考えられている。

 

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